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ニュースフラッシュ

大日本印刷:LiSMを子会社化

2009.10.20

大日本印刷(以下、DNP)は、エヌ・ティ・ティ・データ(以下、NTTデータ)のグループ会社で、生活者の食品購買などに関する情報提供を行ってきたエヌ・ティ・ティ・データ・ライフスケープマーケティング(以下、LiSM)の発行済み株式を追加取得し子会社化した。今後もNTTデータ及びビデオリサーチも引き続き、LiSMの株主として事業拡大に協力していく意向である。

また、子会社化にともないLiSMの社名を「株式会社ライフスケープマーケティング」に変更した。LiSM2001年の創立以来、360世帯の食卓で出されるメニューの情報を収集し、誰が・どのような食品を購入し、いつ・どのように調理して、消費しているのかというマーケティング情報を収集している。そこで得られたデータを、「食MAP」データベースとして食品業界や流通業界に提供し、高い評価を得ている。

一方、DNPは食品業界や流通業界などの顧客に対して、LiSMの食MAPデータを活用した商品企画や、販売計画のコンサルティングサービスを提供するとともに、関連する包装資材や販促物などを幅広く受注している。DNPは、LiSMをグループ内に取り込み、そのノウハウを十分に活用して、共同して新たなサービスを開発するとともに、DNPグループのマーケティング部門との連携を強化し、関連する包装資材や販促物などの事業拡大を図る狙いである。

またLiSMは、食MAPサービスの拡充や新しいサービスの開発、営業力やコンサルティング力の強化などをDNPとともに進めていく。今後、両社は共同で、新たなサービスメニューの開発やコンテンツの拡充を図り、顧客の商品企画から販促プロモーションまでを提供する総合コンサルティング企業として、付加価値の高いサービスを提供していく意向である。DNPLiSMの売り上げ拡大、および新たな食MAP等のサービスを活用して関連する包装資材や販促物などを拡販することで、2013年に約15億円の売上を見込んでいる。

「家族食MAP」と「シングルス食MAP」を融合した新食MAPを展開する。従来の夫婦と子供がいる世帯を対象とした「家族食MAP」に加え、200811月からスタートした単身者を対象とした「シングルス食MAP」を融合させ、首都圏720世帯におよぶ大規模なモニター情報をデータベース化した新食MAPサービスを展開していく。LiSMが独自開発した生鮮食品用の商品コード(1)を併用することで、従来定量的に把握することが困難だった生鮮食品と他の商品、売り場との関係性を含む、多様な世帯の売り場から食卓までの消費行動を詳細に把握することができる。

DNPの消費行動の調査・分析サービスと食MAPを融合したマーケティングサービスを展開する。独自の消費行動の調査・分析サービスで活用している「イメージバスケット」(※2)や「アイトラッキング」(※3)システムと食MAPを融合させることで、パッケージデザインや広告が及ぼすメニューへの影響や、属性の分析、商品とメニューレシピのインサイト分析などを研究し、新しいマーケティングサービスを展開してく。


※1 商品コード「生鮮食品」や「惣菜」に付与した独自の商品分類コード。この商品コードにより、今まで出来なかった各種生鮮素材や各種惣菜データの収集を可能とし、食卓における分析の幅を拡大することが可能。

※2 イメージバスケットディスプレイ上に仮想店舗の映像を映し、生活者が店頭で商品を見て、考えて、購入するまでの流れをヴァーチャルな空間を通じて体験してもらい、どのデザインの商品を手にしたかなど、来店から購入までの生活者の行動を調査することができるシステム。ポスターなどの広告物での利用や、アイトラッキングシステムとの連動も可能で、幅広い視点・角度から分析が可能。

※3 アイトラッキング生活者の眼球の動きを測定、分析することで、生活者の無意識行動を解析する生理計測システム。ポスターやパンフレットなどの広告媒体や、店頭の商品棚におかれたパッケージデザインに対する生活者の視線の軌跡、視線停留順序、注視ポイントを知ることが可能。