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ニュースフラッシュ

大日本印刷:バックシートと封止材を一体化

2009.11.12

n20091112-02.jpg 大日本印刷は、太陽電池の製造コスト削減に効果的なバックシートと封止材を一体化した製品を開発し、200911月からサンプル出荷を開始した。また、バックシートと封止材の組み合わせのほか、バックシートと顧客企業が現在使用している封止材を一体化するサービスもスタートした。今後、同社では国内および中国やヨーロッパ、北米の太陽電池モジュールメーカーを中心にサンプル提供を開始し、2011年度に売上約30億円を目指す意向である。
 一般的な結晶系太陽電池は、太陽光受光面側から順に透明ガラス基板、封止材、太陽電池セル、封止材、バックシートの部材で構成されている。太陽電池を製造する際には、ガラスのサイズに合わせて抜き加工したバックシートおよび封止材を位置合わせした後、真空状態で圧着(ラミネート)加工を行っている。
 同社では、コア技術であるラミネート加工技術と製膜加工技術を用い、封止材とバックシートをあらかじめ一体化することで、部材コストと太陽電池モジュール形成時の製造コストの低減を可能とした。構成材料の最適化により、バックシートと封止材の間の接着層を削減することで、最大約
30%の部材の低価格化が可能となる。
 太陽電池モジュール製造工程では、材料交換・位置合わせなどの人的作業の低減により、異物混入や封止材のはみ出しが減少し、スループットの増加およびプロセスコスト低減が期待できる。また新規ライン導入時には、断裁設備やその設置スペース、材料保管スペースを不要にすることもでき、設備投資額の削減もできる。同社では、代表的な真空ラミネーター設備(写真)を使用したラミネート試験では良好なラミネート性能を得ている。モジュールの耐久性試験でも、一体型方式は従来方式と変わらない評価結果が得られたとのことである。