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DICグラフィックス:無溶剤タイプの包材接着剤を充実

2009.12.08

 DICグラフィックスは、食品包装材用接着剤「DICDRY」の無溶剤タイプ「NSシリーズ」の品そろえを充実し、従来の溶剤タイプの全用途がカバーできるようになったことを発表した。食品包装材用接着剤の無溶剤タイプの品そろえとしては業界最多となり、無溶剤タイプでのあらゆる顧客ニーズに対応できる体制が整ったもの。同社では国内外の需要に対し、環境対応やコスト削減、工程効率化を支援する製品として拡販を図り、2011年に年商40億円程度を見込んでいる。
 食品需要は景気変動を受けにくく持続的成長が期待されるとともに、中国やインドなどの新興国地域での需要が確実に伸びてきていることによる。スナック菓子などの一般食品用包装材には接着力、レトルト食品用包装材には工場出荷時の高温殺菌や加熱調理に対する耐熱性、湿気耐性などの特性が求められており、これまではラミネート加工時に溶剤で希釈して用いる溶剤タイプが主流となってきた。
 しかしながら、溶剤タイプでは希釈する工程やその後の溶剤の乾燥工程で、地球環境悪化の一因とされる
VOC(揮発性有機化合物)を発生することが懸念されてきたことも事実である。DICグループでは、接着剤の研究・開発の鍵を握る豊富な合成樹脂技術有を生かし、すでに希釈が不要な無溶剤タイプの開発に成功している。
 今回、無溶剤タイプでのスナック菓子用からレトルト食品用までの品そろえをすることで、溶剤タイプの全用途をカバーできることになったものだ。無溶剤タイプではラミネート加工時に溶剤で希釈する必要がなく、溶剤の乾燥工程を省略できるため、
VOCの発生が回避されるとともに、溶剤コストも大幅に削減できる。また、米国食品医薬品局(FDA)のFCNFood Contact Notification)認可も取得済みで、食品包装材用接着剤としての安全性もすでに確認されている。