佐藤製薬:OTC医薬品初の医療用成分配合
2010.03.10
佐藤製薬は、OTC医薬品初の医療用成分「トロキシピド」を配合したスイッチOTC胃腸薬「イノセアバランス」(第1類医薬品、12包1050円)を2010年3月25日から新発売する。2009年6月の改正薬事法の施行を背景に、スイッチOTC医薬品として販売されるもので、同社では今後、セルフメディケーションを担う重要な商品として位置づけている。
「トロキシピド」は、杏林製薬から医療用胃炎・胃潰瘍治療剤「アプレース錠100mg」として昭和61年から、「アプレース 細粒20%」として平成元年から販売されている。胃粘膜の血流を促進させ、胃粘液を増加させることで、胃粘膜の防御機能を高めるものである。また化学エネルギーであるATPの合成を増やし、組織の代謝を活性化させ、傷ついた胃粘膜を修復する作用にすぐれている。
さらに、アズレンスルホン酸ナトリウム水和物とのダブル効果によって胃粘膜を修復・保護する、今までにない胃腸薬である。2つの防御因子増強成分に加え、攻撃因子抑制成分である炭酸水素ナトリウムやケイ酸マグネシウム、沈降炭酸カルシウムの3つの制酸剤とロートエキスを配合することで、胃炎の原因となる攻撃因子と防御因子のバランスの回復に効果を現す。
同社の胃腸薬〈イノセア〉シリーズには胃痛や胸やけ、もたれ、むかつきによく効くH2ブロッカー配合のカプセル剤「イノセアワンブロック」の他、荒れた胃の粘膜に、選択的に結合して粘膜を保護し、胃の痛みに効くスクラルファートを配合した錠剤や顆粒、チュアブル錠、内服液の5つの剤型がラインナップされている。今回、「イノセアバランス」がイノセアシリーズのラインナップに加わったことで、生活者が症状に合った適切な商品を選択できるよう、シリーズがより充実される。