武田薬品工業：国内で高血圧症治療剤など3剤を発売
2010.06.16
武田薬品工業は、2型糖尿病治療剤「ネシーナ錠」と高血圧症治療剤「ユニシア配合錠」および抗癌剤「ベクティビックス点滴静注」の3剤を新発売した。同社では3製品の販売金額（薬価ベース）、合計で、2010年度約100億円の売上げを見込んでいる。
「ネシーナ」は、武田サンディエゴが創製したジペプチジルペプチダーゼ−4（DPP−4）阻害剤である。DPP−4に対する選択性が極めて高く、1日1回の投与により優れた血糖改善作用を示すとともに、DPP−4阻害剤としては日本で汎用されているα−グルコシダーゼ阻害剤との併用が唯一可能であることが特長だ。
「ユニシア」は、アンジオテンシンII 受容体拮抗剤（ARB）およびカルシウム拮抗剤の各薬効領域で、最も汎用されているブロプレスとアムロジピンベシル酸塩との合剤で、1日1回の投与により優れた降圧効果を示す。日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2009」では、ARBとカルシウム拮抗剤の併用治療は個々の降圧効果を減じることなく、有効性および安全性の観点からも合理的であるとの理由から、推奨される組み合わせの1つとなっている。
「ベクティビックス」はAmgen Inc.が開発し、日本では武田バイオ開発センターが開発を進めてきた、進行・再発の結腸・直腸癌に対するヒト型抗EGFRのモノクローナル抗体である。上皮細胞増殖因子（EGF）の受容体への結合を阻害することにより腫瘍縮小効果を示し、注射投与中又は投与後に現れる過敏反応の症状が少ないという特長を有している。
