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伊藤園:独自「NSシステム」導入でボトル軽量化

2010.06.14

n_20100618_02.jpg 伊藤園は、PETボトルの殺菌処理に殺菌剤を使用しない無菌充填方式「NSシステム」を導入することで、これまでより約30%軽量化したPETボトルと業界最薄クラスのラベルを実現する。まず2010年6月14日に発売される主力ブランド「お〜いお茶 緑茶」「お〜いお茶 濃い味」のリニューアル500ml PETボトル商品に採用する。当面は関東地区の一部での展開となるが、それ以外の地域や他の容量も含めて順次採用を拡大させていく意向である。
 「NS(Non-Sterilant)システム」(ノン・ステリラント=殺菌剤を使用しないの略)は、東洋製罐と共同開発した殺菌剤の使用量を削減した無菌充填方式で、PETボトルの軽量化など環境負荷の低減を図るのが狙いである。同社では、「みんなで環境を考える伊藤園」という経営方針のもと、茶産地育成事業や茶殻リサイクルシステムなど、様々な環境配慮に関する研究を行ってきた。今回の取り組みもその一環となるもの。
 500mlサイズのPETボトルを、従来品と比べて約30%軽量化するもの。緑茶飲料では国内最軽量の19gとなるとともに、ラベルの厚さも従来の45μmから最薄クラスの20μmとする。PETボトルの原材料使用量の削減と軽量化による配送にかかるエネルギーコストの低減では、ボトル1本当たり原材料削減で7gで、年間に換算すると1260トンとなる。エネルギー量では、原油に換算すると約2000klとなり、10km/Lの燃費で走る車のガソリン量で換算すると地球約120周分に相当する。
 「NSシステム」は、現行の「温水充填(ホットパック)方式」と「無菌充填方式」の長所を組み合わせた方式ともいえ、ボトルの殺菌処理に殺菌剤を使用しない、独自の無菌充填方式である。殺菌剤の代わりに温水を使用するものだが、温水充填方式と比較してボトルが高温にさらされる時間が短い。そのため、ボトルに要求される耐熱強度が小さくボトルの薄肉化が可能になった。