• ニュースフラッシュ
  • ワールドビュー
  • 製品情報
  • 包装関連主要企業
  • 包装未来宣言2020

トップページ > ニュースフラッシュ > 《編集部発》日本パッケージの"神風"ならぬ"神技"

ニュースフラッシュ

《編集部発》日本パッケージの"神風"ならぬ"神技"

2010.11.01

 ひょんなことで日本のパッケージング技術が、米国の大衆に高い関心を集めているようだ。日本では、すでにおなじみの「ディスペンパック」である。元々は米国の特許技術であるから面白い。ただ、「ディスペンパック」が受けているのは、単に片手で中身製品が簡単に押し出せるという、パッケージ構造や利便性ではない。
 「7 Eleven Japan Hot Dog Japan with no mess...」のタイトルで、 YouTubeで流されている動画は、「ディスペンパック」に入ったケチャップとマスタードをフランクフルトに掛けるというもので、2種類の調味料が混じり合わずに整然と押し出されるというところだ。まさに、米国人には神技ほどに映ったのだろうか。Web上には「この容器は神だ」「日本人は器用」などの書き込みが続いている。
 ただ"灯台下暗し"で、言われてみれば「なるほど、これこそ日本人らしい仕様のパッケージだ」と思うものである。ベース技術は確かに米国由来だが、その応用の巧みさに日本らしさが表れている。2種類の調味料を上手く絞り出すという点では、ケチャップとマスタードなどはまだ序の口で、納豆用としてしょう油とカラシなどもあったと記憶する。
 粘性の異なるものやそれぞれを時間差で絞り出せるなど、2010年にはついに「ディスペンパック」にハイバリア性が付与された。食品に止まらず、ますますその用途は広がる可能性を秘めている。調味料と香り成分といった組み合わせなどもありそうだ。この程度で「神技だ」と驚く米国人に、日本のパッケージング技術の本領を見せて上げてほしい。