ヤマシタワークス:誤飲防止の立体構造のPTP包装
2010.11.10
ヤマシタワークスは、医薬品包装で多用されるPTP包装の誤飲事故を防ぐため、独自立体構造を持つPTP包装を開発した。これまでのシート状ではなく、三角柱形の立体構造とすることで1錠分を切り離しにくくし、誤飲しないようにしたものだ。同社では2011年春には実用化したい考えである。
独自立体構造を持つPTP包装の開発は、医薬品メーカーから誤飲防止の相談を受けて始まったもので現在、PTP包装機メーカーとの共同で実用化を目指している。同社では、「薬局などで立体形のシートを簡単に作れる機械も開発したい」を話している。
同社は錠剤を成形する金型製造のノウハウを生かして、PTP包装の三角柱形立体構造を実現したものだ。使用方法は現行のPTP包装と同じく、プラスチック成形部を指で押すと、錠剤がアルミシートを破って出てくるというものだ。PTP包装による誤飲事故は、全国の消費生活センターなどに寄せられたもので2000〜2009年度までで計86件に上る。
実際の誤飲では十二指腸に穴が開き、手術をした例などもある。厚生労働省は2010年9月、都道府県などを通じて医療機関や薬局に対し、利用者や家族がPTP包装シートを切り離して服用しないよう注意を呼び掛けた。