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トップページ > ニュースフラッシュ > 農業総合研究センター:ギフト用サクランボ緩衝容器を開発

ニュースフラッシュ

山形県農業総合研究センター:ギフト用サクランボ緩衝容器の開発・試験

2010.12.07

 山形県農業総合研究センター園芸試験場は、サクランボの輸出を視野に入れた輸送用包装材の開発を日本トーカンパッケージと協力して進めている。平成24年までの国の補助事業となるもので、輸送でのサクランボの傷みを抑えて、ロス率の低減とともに賞味期限の延長を図りたい考えである。
 国産果実の輸出促進を図る研究開発の一環として、2007年度からサクランボ、リンゴ、桃の3品種ごとに適した包装方法や包装資材について検討・試作が進められてきた。サクランボは一般的に、PS製のプラスチック容器に詰めて輸出されるが、果実が傷んで商品価値を低下させるとともに、販売期間の短化にもつながっていた。
 まだ試作段階の域を出ないものだが、こうした輸送によって生じる果実の傷みを防止するため、500g用のA4サイズの透明なプラスチック容器の中に、発泡ウレタン製のトレーを引いた。サクランボの果実を1粒ずつ受ける、くぼみを5列43粒分成形した独自形状のトレーである。2010年には香港への試験輸出を行っており、2011年にも台湾などへの試験輸出を行った予定である。
 現在、試験導入する包装形態は、日本トーカンパッケージがイチゴの輸送用に開発した技術を応用したものだ。まだまだ試験的な取り組みの域を出ないものだが、将来的にギフト用などの付加価値の高い商品設計を志向しており、国内需要もさることながら、東アジアを中心とした輸出需要の拡大を本格的に進めていきたい考えである。