花王：泡状ヘアカラーの泡制御技術
2011.01.13
花王・ビューティケア研究センターは、簡単できれいに染まるヘアカラー技術の検討を行なってきた。このほどスクイズフォーマーを使用した、泡状ヘアカラー（染毛剤）の泡制御技術を深化させ、特定の活性剤とゲルの応用により、泡立ちと泡安定性（泡が壊れにくい）を向上させることに成功した。これにより、泡を広げやすくかつ泡が垂れにくくなり、使いやすさの向上につながる。
スクイズフォーマーを使用した泡状ヘアカラー技術は同社が初めて開発したもので、日本では2007年夏から「プリティア」や「ブローネ」のブランドで商品化している。この泡状ヘアカラーは、第1剤と第2剤の混合液をスクイズフォーマーから押し出すだけで豊かな泡が得られるもの。
ボリュームやなめらかさにより、手に取って髪全体に塗り広げて指先でもみ込み、髪のすみずみまで浸透させることができる。また髪に止まりやすく、髪の根元や頭の後ろ側などの塗りにくい部分も、ムラなくきれいに染めることができる。この泡は塗り広げた後に、髪に色を定着させるため20〜30分間放置する間も泡がほとんど壊れない。そのため液垂れせず、肌や周辺を汚しにくく安心して使える。
同社は今回の成果により世界中の多様な髪質やヘアスタイル、色のバリエーションなどに対応した商品開発に活用し、グローバルな商品展開を加速させたい意向である。アジアでは香港やシンガポール、マレーシアで販売し、2011年春にはタイでの販売を予定する。欧州でも2010年秋から販売を開始している。
今回の技術は、IFSCC（国際化粧品技術者会連盟 The International Federation of Societies of Cosmetic Chemists、2010年9月20〜23日、アルゼンチン・ブエノスアイレス）で発表した。
