ニチレイフーズ：米100％の新食感フライ用衣材
2011.02.02
ニチレイフーズは、米100％を原料とした新食感のフライ用衣材を開発した。これまで、米粉利用の可能性について研究開発を重ね、いくつかの商品を市場に投入しきたが、小麦粉の代替えとしての利用だけでは、需要拡大に限界があることから、米の新しい魅力を引き出す技術開発が必要と考えたもの。その結果、2年の開発期間を経て、米100％のフライ用衣材を開発した。
すでに小麦粉を配合せず、米粉で作ったパンを原料とした衣材も流通しているが、今回の技術は全く異なるものである。これまでの米粉を使ったパンでは、小麦粉は使用していないが、酵母や食塩、油脂、糖などが配合されている。それに対し、同社の技術は多孔質の米膨化物を製造し、粉砕したものを用いている。
食感に影響する米膨化物の製造には米の粒度が大きく影響するため、最適な粒度の米と米粉を検討し、その配合割合の確立がポイントとなる。膨化物は米100％のため、例えばパン粉粉砕機に通すと粉々に崩れてしまうため、粉砕方法を工夫することで、目的の粒度に合わせた衣材の連続的な量産化が可能とななったものだ。（特許出願済）米100％での製造も可能だが、副素材と合わせ様々な用途に応じた衣材の製造も可能である。
米100％のフライ用衣材は、「独特のサクッと感」と「フライ時の吸油量の減少」などが特徴である。同社では今後、業務用フライ商品での採用を含め、様々な場面での活用方法を検証し、幅広く展開していく考えである。
