サタケ:独自技術のパック米飯設備稼働
2011.02.14
サタケは2011年1月に、自衛隊向けに生産するパック米飯の加工設備を、永岡商事に納入した。順調な稼働をみせているようであり、パック米飯設備の納入第1号となるものだ。2009年に発表したパック米飯(レトルト米飯)の製造設備で、「加圧・マイクロ波加熱製法」という同社独自の技術のよるもの。
無洗米と水の入ったトレーを加圧し、マイクロ波の照射による加熱で、米の浸漬とアルファ化、殺菌を短時間で済ませる仕組みである。これにより米粒の表面に硬い層が形成され、炊き込みご飯などの具材供給後の加圧加熱工程(高温殺菌)で、長時間高温(レトルト)で加熱してもツヤや粒感といった食感を失わない。
永岡商事は主に自衛隊向けのレトルト食品や飲料水など製造しており、これまで陸・海・空自衛隊200部隊以上の納入実績を持つ。今回の工場建設を決定したのは2010年9月で、東広島中核工業団地に新工場の建設を着工し、2011年1月の竣工になったものだ。自衛隊向けの6種類の米飯(300g)を開発し、1時間に600食の生産能力を持つ。
すでに20万食の受注があり、年間130万食の納入を計画する。永岡商事では「その食感に驚いた」(代表取締役・永岡政明氏)とコメントしている。レトルト殺菌による安全性を保持しながら、通常のレトルトでは実現できない食感が特徴である。そのことを"革命的"と感じてのことか、今回のパック米飯の商品名を「マイクロレボライス」としている。