UCC上島珈琲:おいしさを長期保持「フレッシュアロマシステム」
2011.02.23
UCC上島珈琲は、トップバリスタが追求する最高のエスプレッソコーヒーの香り・おいしさを長期保持する、独自の革新的なコーヒーシステム「フレッシュアロマシステム」(特許申請中)で製造したエスプレッソタイプの業務用レギュラーコーヒー「UCCラルゴ(Largo)オーセンティックロースト900g缶」「UCCラルゴ(Largo)ダークロースト900g缶」の2品を、2011年3月1日から新発売する。
「フレッシュアロマシステム」は、独自の焙煎システム「アロマフリージング製法(特許第3617906号)」で製造した炒り豆を、「アルミ特殊缶(特許申請中)」に完全密封することで、エスプレッソコーヒーの抽出に最も適した品質を長期間(1年半)安定的に保持することができる。「オーセンティックロースト900g缶」と「ダークロースト900g缶」は、「UCCラルゴ(Largo)900g缶」のラインアップ強化を目的にした新商品である。
「オーセンティックロースト」は従来品に比べ「甘い香り」が30%アップし、ミルクとのバランスがよいのが特徴である。カプチーノ等のメニューに適した、伝統的なイタリアンテイストの味わいである。「ダークロースト」は、従来品より「苦味」指標(ピリジン)が50%アップし、苦味を強調しながらも後味がすっきりしたシアトルテイストが際立っている。
独自開発したアルミ特殊缶(特許申請中)は、平衡圧の理論の応用により、容器内圧とコーヒー豆の内圧との均衡を保つことができる。そのため、缶内が平衡圧になるのは製造から約3週間後だが、その時にエスプレッソコーヒー抽出に最も適した炒り豆のコンディション(炒り豆の組織内で香気成分が油脂分に溶けて熟成し、香り豊かなアロマオイルが形成され、最高のクレマを作り出せる状態)となり、その状況を安定的に長期間(1年以上)保持することができる。
UCCの研究機関(R&Dセンター)での検証データによると、缶内が平衡圧になった時は、製造直後と比較して、アロマオイルの総香気量が47%もアップしていることが実証されている。容器の特殊性から、デガッシングやガス抜きバルブを付けなくても容器の安全性を保持する。容器にアタッチメントを着けることで、日本国内で流通しするほとんどのエスプレッソ専用ミルのホッパー部分に直接セットでき、使い勝手が良いのも特徴だ。
品質の高さは、同社R&Dセンターの検証結果でも明確であり、容器内が平衡圧に達した時の抽出液は、製造直後の抽出液に比べて総香気量が22%アップする。また製品の経時変化テストでは、炒り豆の最高のコンディションが容器内で1年以上保持される。製造から1年経過した同製品は、アロマパック包装の炒り豆製品と比較して、香気成分を含む炭酸ガスの保有量が2.8倍に増加し、エスプレッソ抽出時に発生するコーヒーのおいしさの指標とされる「クレマ」の厚みは約1.5倍、クレマに含まれる香気量は約1.2倍にアップしたとのことだ。
※平衡あるいは化学平衡とは可逆反応で、順方向の反応と逆方向との反応速度がつり合って反応物と生成物の組成比がマクロ的に変化しなくなる状態をいう。