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《編集部発》詩・現場の君

2011.03.23

「おお、孤高の魂よ
君のいく道には
 語る友とて少なかろう。
 だが、それゆえに
君の仕事を果たすのだ」と。
イタリアの詩人・ペトラルカは語る。

或る日、突然に襲った巨大な闇。
外部とのすべてのつながりが
一瞬にして断ち切られ
孤立無援の孤独と不安の内にあって
君は何を思い、何を考えたのか。
たった1本の"考える葦"として
その小さな頭脳をフル回転させて
宇宙にあるすべての要素を
結集し、集中させる。

暗夜に煌々と光を放つ月が
流れゆく雲の切れ間に輝くように
脳裏に現われるヒラメキも
現われては消え、消えてはまた現れる。
ただ、君らしさの所以は
その脳裏の現象にあるのではない。
そのヒラメキをためらわず、行動に移すことだ。
「修正は行動の中ですればいい」と。
"時"のシッポを掴んで離さない。

誰が見ていなくてもいい。
誰に評価されなくてもいい。
現場に生き、現場を愛し、
現場を誰より知り尽くした君だから
君でなければならない。
君でしか成し得ない大事があるのだ。
過去には一体、どれほどの人たちが
地位や名誉、財産などに見向きもせず
ただ、現場に生きる無名の誉れに
自身の尊き命さえ賭してきたことか。

そうだ! 君を突き動かすものは、
利害や打算などとは全く無縁の
赤裸々な人間としての発露
友人・知人、家族への思い
生きとし生けるものへの大きな愛である。

今は勝利への道程が、果てしなく遠く
いかに険しく見えたとしても
たとえ今日1日の成果が
1ミリの前進に止まったとしても
それは、人類・家族へと続く道の確かな1歩なのだ。

「介爾(少しで)も心有れば即ち三千を具す」という。
「三千」とは宇宙大の広がりである。
介爾(けに)も心有る人は常に、君の実存を見ている。
ゆえに心なき人の言葉に、けっして惑わされてはならない。
また、囚われてはならない。
彼らに、偉大な人間ドラマの真実など見えるはずがないのだ。

「誇るものは、汝の誇るに任せよ。
笑うものは、汝の笑うに任せよ。
わが正義の闘争には
世間の風評や悪評など論外である」とは、
或る哲人の言葉である。

おお、孤高の魂よ
バラバラに分断された真実のカケラを
粘り強く1つまた1つと
根気強く再び結び合わせるのだ。
不思議にも、月は地球にせまり
闇夜に流れる雲の切れ間を探して
君のその働きを照らし出す。
必ずや忍耐と努力、執念のあとには
数えきれない善男子・善女人たちが
ともに讃え合い、歓び合いながら
続いていくことを忘れまい。