FOOMA JAPAN 2011:前回開催規模を上回る2824小間
2011.04.20
日本食品機械工業会は2011年6月7〜10日の4日間、有明・東京ビッグサイトで「つくります! 美味しい未来」をテーマに、第34回目となる「FOOMA JAPAN 2010(国際食品工業展)」を開催する。今回は国内外から641社(前回より53社減)の出展をみて2824小間規模(前回より83小間増)での開催となる。これは、食品加工および周辺関連機器・装置が一堂の結集する食品製造のトレードショーとしてはアジア最大級となる。
ようやく日本経済も、あのリーマン・ショックから立ち直りかけつつあった中で、"東日本大震災"という震災ショックをうけるかたちとなった。もちろん同展の出展社数・規模には時期的に影響は少なかったとはいえ、開催の有無が真剣に検討されたことは間違いない。記者発表会では、大々的に節電対策と被災地への支援活動が打ち出された。
会期中の閉館を1時間繰り上げて16:00とするなど、通常電力使用量の20〜25%削減の目標を掲げている。会場内には被災地支援のための募金箱を設置し、義援活動を行う予定である。また出展社とともに、来場者へ向けた省エネ活動の啓蒙・推進をする。具体的には、「食品工場の省エネソリューション」をテーマにしたパネル展示や、今すぐ実行できる節電方法や最新の省エネ対策などを紹介する。また省エネ機器を展示する企業には、省エネソリューションステッカーを配布してPRすることで、省電力化の啓発と推進するというものだ。
今回の展示内容では、近年の傾向でもある「安全・品質向上」「省エネ・省コスト」「衛生対策・管理」が注目ポイントとなる。食品製造・加工の現場には欠かせない高度な技術やシステムを搭載した安全・品質向上のための製品や、包装・充填に関連する製品、節電効果を高める省エネ製品、省コスト・省力化の製品などが、数多く出品される。
出展社の分野別構成比では、「食品製造・加工」が25.9%と最も多く、次いで「包装・充填」が15.4%、「設備機器・技術・部品」13.4%、「衛生対策・管理」11.7%、「原料処理」5.9%となる。その他の見どころとしては、「JIB FOOMA」特別講演会や新企画となる「ビジネスフォーラム」(吉野家ホールディングスの安部社長が講演)などがある。また好評である恒例の「アカデミックプラザ2011」や特別企画の「食品工場の省エネソリューション」、自治体などが企業誘致を求めて出展する「原材料コーナー」なども注目である。
出展社の最大の関心は、まだ震災後の影響が大きい中での来場者数である。同工業会では、前年(2010年)実績の10万2651人を見込んでおり、展示会実行委員会委員長の林孝司氏は「本展の開催が、震災復興への足がかりの1つとなり、日本経済に活気を取り戻す一助となれば幸いです」とコメントする。また具体的に、公式ホームページで入場料が無料になる「事前登録」を受け付けるとともに、事前に登録をした上で来場した方の中から抽選で2000人に「公式ガイドブック2011食品機械・装置バイヤーズガイド」(定価1,500円)をプレゼントするなどの工夫をしている。
◎尾上昇会長挨拶
まずは東日本大震災により、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された皆様、そのご家族の方々に対しまして、心よりお見舞い申し上げます。皆様のご健勝と1日も早い復興をお祈り申し上げます。
「FOOMA JAPAN 2011」では「つくります! 美味しい未来」をテーマに、食品産業のより一層の発展を目指して多種多様な展示を行う予定です。「食」は健康の面からも、また資源としても、我が国の未来を考える上で重要な問題をはらんでいます。「食」の安全性を固守しつつ、ゆたかな未来を創造するために、私ども食品業界は常に進化し、新たな製品・技術・サービスを生み出し続けなければなりません。
依然として経済状況が思わしくない中にあっても、「FOOMA JAPAN 2011」では「食」に関わるビジネスの新たな領域を切り拓くべく、私どもは鋭意努力する所存です。今回も東京ビッグサイトの東展示棟を使用し、多数の来場者をお迎えする準備を進めております。ぜひ、この場を貴社のビジネスチャンスとして活かしていただき、さらなる発展を期して、「FOOMA JAPAN 2011」へ多数ご参加いただけますよう、衷心よりお願い申し上げます。
http://www.foomajapan.jp/2011/index.html
(冒頭写真は前回の会場風景)