佐藤製薬:OTC医薬品初の抗真菌剤配合腟錠
2011.04.26
佐藤製薬は、医療用で使用されている「エンペシド腟錠100mg」をOTC医薬品にスイッチした、腟カンジダの再発治療薬「エンペシドL」(第1類医薬品)を、2011年5月10日から新発売する。腟カンジダの原因菌種として最も多いとされるC.albicans(カンジダ・アルビカンス)に、高い抗菌活性を持つのが「エンペシドL」である。
腟カンジダは、女性生殖器の感染症のうちで日常頻繁に見られる疾患で、腟に常在しているカンジダ菌が異常増殖することにより発症するもの。病院に行くのをためらう人が多い疾患のため、腟カンジダの再発患者での腟カンジダ治療薬の需要は高く、より手軽に買えるOTC医薬品による治療が望まれていた。
「エンペシドL」は、ドイツ・バイエル社で開発されたイミダゾール系抗真菌剤「クロトリマゾール」を有効成分とする腟カンジダの再発治療薬である。医療用医薬品「エンペシド腟錠100mg」と同一製剤で、1日量1錠中にクロトリマゾール100mgを含有する。
有効成分の「クロトリマゾール」は、カンジダ菌に優れた抗真菌作用を発揮し、腟内の水分で崩壊する発泡性のある錠剤のため、薬剤が腟内のすみずみに広がり効果的に作用する。同剤は無着色、無臭なので、下着などを着色する心配がなく使用できる。