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凸版印刷:「エコフラットカップ」が「木下賞」を受賞

2011.06.06

n_20110606_04.jpg 凸版印刷は、日本コカ・コーラのチルド飲料「OLO OLO(TM)(オロオロ)」に採用された「エコフラットカップ」で、「第35回木下賞 研究開発部門」(日本包装技術協会主催)を受賞した。「OLO OLO」は、日本コカ・コーラが2010年6月に関西エリアで発売した自動販売機向けチルドカップ飲料で、その容器として同社が新開発したアルミレス高バリア性の紙製飲料カップ「エコフラットカップ」が採用されたものだ。
 アルミレスの紙製で高いバリア性を実現した紙カップで、無菌充填適性により、従来に比べて長期保存を可能にした。生産・流通・販売・消費・廃棄をトータルに考えたサステナブルな容器として、「OLO OLO」では「おいしくってロハス」なチルドカップ飲料として訴求されている。
 チルド充填商品は、高い品質から需要が拡大しているものの、賞味期限が短いため商品の廃棄リスクも高いといった課題があった。「エコフラットカップ」は紙製カップとして低コストで環境性に優れるとともに、密封性に優れた長期保存が特徴である。同社では独自技術である透明蒸着ハイバリアフィルム「GLフィルム」を用い、カップ全体を覆う新保護方式を開発したもの。
 フタ材との密封性を高めるとともにGLフィルムのバリア機能により、アルミレスでありながら酸素透過度を少なく抑える。また紙材料の端面から滅菌剤の浸透を防ぐことで無菌充填を可能にした。これによりチルド充填の商品と比較して6倍以上の長期保存性を実現している。
 バイオマス素材である神を主体とし、アルミやプラスチックを使用していないことから、リサイクルしやすいサステナブルな次世代型の紙容器として評価されてきる。また森林育成に貢献する間伐材を含む国産材を30%以上使用しており、飲用することで日本の林業を活性化し、健全な森林育成や地球温暖化防止に貢献する仕組みである。
 プラスチック容器は石化原料の価格高騰や「容器包装リサイクル法」で義務付けられた再商品化委託料が高額のため、コスト増が懸念されている。こうし点でもプラスチック材の削減となることから、再商品化委託料を98.5%も削減できる。