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ニュースフラッシュ

キリンビールグループ:「キリン一番搾り」ロシアで販売強化

2011.06.23

 キリンビールのグループ会社で、欧州での統括会社であるキリン・ヨーロッパ社(KEG社人)では、ロシア国内での製造委託先を、同国9位の製造規模を誇るモスクワ・ブリューイング・カンパニー社(MBC社)に変更し、2011年5月末から「KIRIN ICHIBAN(キリン一番搾り)」(330mlびん、500mlびん)ブランドの製造を開始した。これにより、これまでロシア最大の市場であるモスクワまで6日程度かかっていた輸送時間を大幅に削減することで、より鮮度の高いビールを提供することが可能になった。
 さらに新たなスキームのもとで販売活動も強化し、2011年は対前年60%増の販売目標を掲げている。ロシアでは、2006年から販売契約を結んでいるノースウインズディストリビューション社(NWD社)を通じ、イワン・タラノフ社カリニングラード工場(IT社)に製造を委託してきたが、今回、NWD社のグループ会社であるMBC社モスクワ工場に委託先を変更したものだ。
 モスクワまでの輸送距離は、これまでのカリニングラードからは約1100km離れているのに対し、MBC社モスクワ工場からはわずか約20kmと、物流リードタイムを大幅に短縮できることになり、鮮度の向上に加えてCO2排出減にもつながる。製造と販売の委託先を統一することで、市場の実態をスピーディーに反映した柔軟な製造計画を組むことも可能になる。
 新たな体制下でマーケティング活動も強化し、ロシアでの「KIRIN ICHIBAN」ブランドの存在感を高めるための積極的な投資を行う意向である。製造委託先変更にあわせて、「KIRIN ICHIBAN」を日本国内同様「麦100%」へリニューアルした。これにより、ドイツ、イギリス、アメリカ産とともに、欧米20カ国以上で製造・販売するものは、すべて麦100%の商品となる。