日立造船:PETボトル飲料用電子線滅菌装置の開発
2011.07.14
日立造船(Hitz)は、米国のアドバンスド・エレクトロン・ビームズ社(Advanced Electron Beams, Inc.:AEB社)が製作するノズル型電子線エミッタを使用した、国内の標準的な製造ライン(500ml PETボトル飲料を600本/分充填)向けPETボトル飲料用電子線滅菌装置の開発を完了した。同社は、AEB社製ノズル型電子線エミッタITB16(In the bottle型)を国内で独占的に使用する商務契約を2011年2月に締結している。
2011年7月には、PETボトル内面の全ての部位が滅菌されていることを確認できるテスト機を築港工場内に設置する予定である。ノズル型電子線エミッタITB16とは、ノズル外径が16mmで飲料用PETボトルの内部に挿入してPET樹脂の表面のみを低エネルギー電子線で滅菌するもの。AEB社製電子線エミッタは、従来の高出力型電子線を使用したときに問題となるPET樹脂の劣化や臭気の発生がなく、特に飲料用PETボトルの滅菌に適している。また大型の電子線滅菌装置のように、専用の遮蔽部屋や遮蔽チャンバが必要ない。