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月桂冠:清酒初の「糖質ゼロ」製法特許取得

2011.07.15

n_20110715_01.jpg 月桂冠は、日本酒では初めてとなる「糖質ゼロ」の製造方法の特許を取得した(第4673155号、2011年1月28日登録)。「糖質スーパーダイジェスト製法」(GSD製法)により糖質を限りなくゼロにし、飲み口が軽快で旨味をできるだけ残した清酒である。今秋(2011年9月上旬)出荷の商品からリニューアルを実施し、パッケージに特許番号とともに「特許取得 おいしさの秘訣【GSD製法】」を表示する。
 同社では、2004年9月にカロリー2割(糖質は3割)カット、2008年3月に糖質85%カットの清酒を発売してきた。研究開発を進める中で糖質のカット率を高めていき、2008年9月には清酒では初めての「糖質ゼロ」を発売した。すっきりした辛口、軽快な飲み口が特徴で、油を使った料理でも口中をすっきりさせるウォッシュ効果が見られるなど、多様な料理との相性のよい商品である。 
 日本酒醸造では、原料米の「デンプン」が糖質へと分解されて、その過程で「オリゴ糖」を経て最小単位の「ブドウ糖」まで順次分解される。酵母は「ブドウ糖」を栄養として体内に取り入れてアルコールを造り出すが、「オリゴ糖」のままでは栄養とすることができない。そのため、通常の方法では酒中に「オリゴ糖」など分解途中の糖質が残る。
 また発酵の後期にはアルコール度数の上昇によって酵母の働きが弱まり、「ブドウ糖」をアルコールへと変換する力が低下する。「糖質スーパーダイジェスト製法」では、麹が米のデンプンを分解する力を強化し、糖質を徹底的に分解する。発酵後期まで酵母の働きを持続させるよう、温度などの条件を細かく調整する技術などにより、糖質を極限までカットすることに成功したものだ。
 
※「糖質ゼロ」は、栄養表示基準に基づき、100mlあたりの糖質が0.5g未満の場合には表示が可能。