ニチレイフーズ:ベトナムにアセロラ事業の合弁会社を設立
2011.09.22
ニチレイフーズは、2008年に設立したアセロラ果汁の調達・販売子会社であるニチレイスーコを通じ、ベトナムにニチレイ−HPC有限責任会社を設立した。アセロラ原料の品種改良・栽培ノウハウの普及を進め、同国からのアセロラ原料調達事業を強化したい考えである。この後、2011年10月をメドに研究施設開業ライセンスを申請しライセンス取得後、数ヵ月の建設期間を経て2012年4月の開業を目指す。
ニチレイグループで扱うアセロラ原料は約35億円あり、世界シェアの3割強(同社推計)を占めている。国内での好調な販売に加え、欧州での天然果汁飲料用に旺盛な引き合いがあるため、主要産地の1つであるベトナムでの取り組み強化を目的として、新会社の設立に至ったものだ。
同社の強みは調達ルートの確保とともに、果汁のビタミンC含有量の規格化が可能な点にあり、後者については高い技術力と品質保証力が必要となる。ベトナムでは高品質のアセロラを栽培することができるが、栽培量拡大のためには、ブラジルの研究農園で培ったニチレイグループのノウハウを投入し、ベトナムで川上分野での地域密着度を高めて行く必要がある。
ベトナムのアセロラ果実の収穫から果汁加工・輸出までの一貫した事業パートナー関係にあるHiep Phat Joint Stock Company (Hiep Phat)の創業者であり、関係各所に幅広い人脈を持つ社長のLam Dang Trung氏が合弁相手先として参画し、新会社を設立したようだ。