帝人:高耐熱性バイオプラスチックフィルムを開発
2011.10.28
帝人は、これまで繊維や樹脂のかたちで展開してきた高耐熱性バイオプラスチック「バイオフロント」のフィルムおよびシートを開発した。同技術開発は、NEDOのイノベーション推進事業を利用したものである。高透過率・高強度を特徴としたパッケージや印刷基材用途をはじめ、高透過率や低熱収縮、光学等方性を特徴とした光学フィルム用途、白色散乱を特徴とした白色反射や印刷基材用途、未結晶や高透明を特徴とした透明基材、加飾フィルム、インサート成形、ブリスターパック用途の4つの用途分野での展開を目指している。
ポリD乳酸とポリL乳酸によって形成されるステレオコンプレックス結晶構造であることとに起因する特徴で、従来から高い評価を得ている高耐熱性や高成形性、耐加水分解性に加え、延伸加工することなく結晶化させても高透過率を確保できる。「バイオフロント」は高耐熱性バイオプラスチックで、従来のバイオプラスチックをはるかに上回る耐熱性(融点210℃以上)や高い成形性(半結晶化時間を1/4〜1/5に短縮)を有し、さらに耐加水分解性も兼ね備えている。