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ニュースフラッシュ

MDJ:欧州包装市場が2015年まで年3.11%の成長

2011.11.14

 「欧州包装NEWS」(2011年4号)で寄せれた主要なニュースの抜粋を紹介する。スイスの専門紙「Pack aktuell」(2011年11月1日)によれば、欧州の包装市場が過去5年で毎年平均3.36%拡大し、2010年には1652億ドル(約13兆5670億円に相当)の規模に達したとのこと。2015年まで平均年間3.11%の増加率で成長が続ける見込である。シェアが最も大きい素材となる紙と段ボールで約33%を占める。

ドイツの薬品産業が新しいイニシアティブを発足

 2011年の9月には、ドイツの薬品産業、薬品の卸売業と薬局が薬品の安全を確保する目的で新しいイニシアティブ「Securpharm」(仮訳:薬品安全)を発足させた。このイニシアティブには、薬品輸入業界以外の薬品に関係ある工業会や協会も参加している。薬品メーカーが各製品のパッケージにデータ・マトリックス・コードをつけ、その情報をデータベースに保管するものだ。
 薬品卸売業者がデータベースにアクセスし、扱っているパッケージの確認が可能となる。薬局が独自に使うデータベースが薬品メーカーのデータベースに繋がっていることによって、各薬局が自分のデータベースにアクセスすれば、コードが付いているパッケージを調べることができる。新しい制度の特徴は、各製品のチェックを患者に投与する前に行うことが義務付けられていることである。
 現時点ではまだ実験ベースで、参加している薬局の数が限られているが、欧州共同体の指令では、2016 年までに全面的に導入することになっている(2011年9月2日のFAZ紙)。

パッケージへの「拡張現実」要素の導入

 パッケージへの「拡張現実」(augmented reality)の要素の導入が注目されている。「拡張現実」とは、現実の環境にインターネット可能な携帯電話またはコンピュータを利用して、表示される環境に追加の情報も表示することである。最新の事例としては、ネスレ社の「Nesquik Cereals」のコンポがある。そのカートン箱に印刷されたAR 要素によって、箱を手に持ちながらゲームができるものだ。
 また、デンマークのレゴ社は世界中の店舗内に「拡張現実キオスク」を設置している。顧客がおもちゃの箱をカメラの前に置くと、その箱の中身である玩具の完成された姿が投射されるものである。それだけではなく、投射画面がアニメーションされ、ヘリコプターならば回転翼が回る映像が現われる。
 ドイツのスーパーマーケット・チェーンのエデカのために、Ball Packaging Europe社(http://www.ball-europe.de)は拡張現実を利用する缶を開発している。Junaioのアプリが搭載されている携帯電話で、アニメーションが見られるものだ。Ball社は、その開発結果をニュルンベルグのBrauBeviale 見本市やその他の見本市でも紹介している(2011年9月6日のVerpackungsrundschau、http://www.ball-europe.com)。

「ドイツ2011年度優秀包装」包装アワード

 「ドイツ2011年度優秀包装」包装アワード("Verpackung des Jahres")の授賞式が2011年10月26〜27日に、ドイツ包装博物館で行われた。2011年の優勝者は、真四角のチョコレート「Ritter Sport」の包装である。従来のチョコレート・バーと違って、同社のチョコレートの形が1932年からずっと続けて真四角であるのが特徴で、長方形のバーに比べて包装素材使用を削減できることが評価のポイントである。
 同社は同じ環境保護を背景に、すでに1991年に包装素材としてポリプロピレンのフィルムへとシフトしている。パッケージされたままチョコレートを真ん中で強く折ったら、綴目がきれいに開くことももう1つの評価のポイントのようだ(http://www.interpack.com、2011年10月31日)。2011年11月9日には受賞式が行われ、「欧州包装NEWS」(2012 年1号)に授賞式の模様が掲載される予定である(http://www.verpackungspreis.de)。

モスクワで包装機械・機材展「ウパコフカ」を開催

 メッセ・デュッセルドルフは、モスクワの子会社とイタリアのセントレキ?ポ社と共催で、2012年1月24日〜27日の4日間、モスクワのエキスポセンターで包装機械・機材展「ウパコフカ」を開催する。今回開催は20回目となり、包装機械と素材の他に特にパッケージ印刷とコンバーテイングの技術が重点になる。プラスチック機械・機材展「interplastica」 が同時開催となり、総合展示面積が1万6000平方メートルを超えることになる。
 これについての詳細な問い合わせは、メッセ・デュッセルドルフ・ジャパン(MDJ)包装見本市担当の山本氏まで。