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ニュースフラッシュ

丸善:県産業技術センターと機能性紙箱を開発

2011.12.20

 紙製包装箱メーカーの丸善は、香川県産業技術センターと抗菌と防カビ、撥水(はっすい)、耐油の性能を持つ紙箱「テンキーパー」を共同開発し、販売を始めている。同社では、テークアウトや宅配などの調理済み食品向けの需要を見込んでいる。3年後には年間約120万箱の生産を目指し、年間売り上げ1億円の目標を掲げている。
 従来、こうした用途ではプラスチックフィルムをラミネート加工した紙や高級紙を使い、撥水や耐油の性能を持つ紙箱を製造してきたが、生産コストが通常の4〜5倍とかさむほか、抗菌や防カビなどの性能はなかった。共同開発では、印刷工程で使用するインクに数種類の食品添加物を加えることで、抗菌と防カビ、撥水、耐油の性能を持つ紙箱を実用化したものだ。
 使用する食品添加物は人体への安全性が高く、既存の生産ラインで製造できるため、生産コストも通常の1〜2割程度に抑えることができる。同社では今後、ケーキやすし、豚まんなどのテークアウトや宅配ピザなどでの需要を見込んでおり、全国の食品業者や包装資材店に対し営業活動を展開する。