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ニュースフラッシュ

東レ:中国での研究・開発体制を刷新

2012.01.05

 東レは、中国での事業拡大に必要な研究・開発体制を強化するため、上海と南通にある研究・開発拠点の体制を刷新した。中国での研究・開発拠点である東麗繊維研究所(中国)有限公司(Toray Fibers & Textiles Research Laboratories China、略称:TFRC)は、2002年に南通に本社を設立し、2004年には上海に分公司を設置して研究・開発を進めてきまた。2012年1月1日付で上海分公司を東麗先端材料研究開発(中国)有限公司(Toray Advanced Materials Research Laboratories China、略称:TARC)として分離・独立させ、TFRC(江蘇省南通市)とTARC(上海市)の2社体制とする。
 TARCの主な機能は、1)繊維事業を除く各事業分野の戦略に基づいた中国事業拡大のための研究・開発拠点(中国顧客向け製品開発・技術サービス)としての機能であり、これに加えて2)基礎研究を行う先端材料研究所の中国ブランチとしての機能も備えている。
 同グループのさらなる事業拡大を推進するために、現地で中国顧客の固有ニーズを把握し、現地ニーズに合った新商品・技術の開発を進めるとともに、技術サポートによる顧客対応を強化する。そのため、従来から取り組んでいる樹脂やフィルム、水処理・アメニティーなどの研究分野をさらに強化するだけではなく、フィルム加工や炭素繊維複合材料、電子情報材料などの製品開発・技術開発サービスを新規に開始する。
 基礎研究については、中国の優秀な研究人材を活用し、日本の先端材料研究所と一体となってグリーンイノベーションに関連した先端材料の創出に取り組む。上海は、中国の重要顧客へのアクセスが比較的容易なこと、レベルの高い大学が近いことから、繊維以外の分野の中国での研究・開発の拠点として、今後さらに体制を強化していく考えである。
 これらの機能を充実させるため、すでにTARCの隣接地の借地権を取得しており、2013年12月完成を目指した新研究棟の建設を予定している。一方、TFRCでは、繊維の研究・開発拠点としての機能に特化し、さらに充実させていく考えである。同社は南通に繊維の生産/研究・開発が一体となった体制を確立しており、この体制を生かした研究・開発に取り組む。