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ニュースフラッシュ

サントリー:ホットメルト接着によるROSO方式を実用化

2012.01.31

n_20120131_01.jpg サントリー食品インターナショナルは、世界最薄(18μm)のシュリンクフィルムラベルを、「サントリー緑茶 伊右衛門」の自販機専用500ml PETボトルの一部に2012年3月から導入する。これにより、CO2の排出量を50%以上削減することができる。
現在、清涼飲料向け商品ラベルには、主にシュリンクラベルとロールラベルとの2種類がある。加熱収縮によって装着するシュリンクラベルは、曲線部や凹凸のある様々な形状のボトルに使用されている。一方、加熱収縮を行わないロールラベルは、直接ボトルに巻きつけるためラベルを薄くできるなどが特長である。
今回、「ホットメルト接着によるROSO方式」を世界で初めて実用化し、ボトルシェイプを選ばずラベルの薄肉化を図れるシュリンクラベルとロールラベル、それぞれの長所を併せ持つROSOラベルを新たに開発したものだ。シュリンクラベルは筒状のラベルフィルムを容器の上から被せ、加熱収縮させることでボトルに装着していた。
 このため、被せる工程でラベルの折れ曲がりを防止するため、ある程度の厚みが必要であり、ラベルの薄肉化に限界があった。また、ロールラベル方式のようにフィルムを直接ボトルに巻きつけた上で、シュリンクラベル方式のように加熱収縮すると、従来のホットメルト接着ではラベルの貼り合わせ部分が剥がれてしまう。
 そこで、加熱収縮時の熱によって変形がない美しいラベル面を実現するため、新たな接着剤を開発したものだ。これにより、フィルムを直接ボトルにロール状に巻き付けた後に貼り合わせ、加熱収縮させて装着する方法ROSO方式を実用化した。今回のROSO方式の導入では約3年の研究開発期間を費やし、澁谷工業とラベラー設備を、東洋アドレと接着剤の共同開発を行った。またフィルムおよびラベルについては東洋紡績とレンゴーと共同設計している。
 近年、PETボトルの軽量化やラベルの薄肉化など、環境を配慮した容器開発が進んでいる。同社は、BtoBメカニカルリサイクルシステムによる再生樹脂を50%の高比率で使用したPETボトル「リペットボトル」や、市場で回収されたPETボトルによる再生PET樹脂をラベルの原料として60%混合したロールラベルを導入するなど、容器を取り巻く環境対策に積極的に取り組んでいる。