凸版印刷:ブランド価値を向上させる新UDサービス
2012.02.04
凸版印刷は、パッケージ分野で使いやすいだけでなくブランド価値を向上させる、新しいユニバーサルデザイン(UD)の概念として「次世代UD」を提唱する。そこで、同概念を用いたコンサルティングサービスを2012年2月から開始する。
「次世代UD」は、従来の使い勝手を向上させて「マイナス面をなくす改善」に加えて、潜在的なニーズに応える「能動的な価値の提供」を追加することにより、ブランド価値を向上させる新しいUDの概念である。同社では、「次世代UD」を用いたコンサルティングサービスを開始する。具体的には、1)「UD診断」やユーザビリティ調査など、従来から提供していた手法を用いて対象商品のUD課題を発見する。次に今回からの新たな手法として、2)商品のブランディングに基づいた訴求ポイントの分析調査を実施しデザインの方向性を策定、開発を実施する。最後に、3)アイトラッキング調査などによる効果検証の結果により、最終的なデザイン改良を行い商品を完成させる。
これまでのUDのような画一的な改善ではなく、商品ブランドにとって本当に必要な情報や機能は何かを調査・検証することにより、生活者のブランドロイヤリティを向上させ、商品に新たな価値を与える商品開発が可能になる。同社では、生活者と企業のコミュニケーションに関わる多様な課題に対して、UDの視点から様々な提案を行っている。
特にパッケージ分野では、1990年代はじめから人間工学とパッケージの使用性に関する研究を行い、科学的根拠に基づいたUDパッケージを提案している。ブランドオーナーなどとの協同で、より多くの人に使いやすく、心地よいパッケージの開発を推進してきたものだ。今後も、これまでの使い勝手を向上させる「UD」に今回の「次世代UD」を加え、ブランド価値を向上させる商品開発プロセスを用いたコンサルティングサービスを推進し、魅力的な商品の開発支援を行っていく考えである。