豊田通商：中国でマッシュルーム生産・販売の合弁会社を設立
2012.04.19
豊田通商は、中国成都市にある成都東蔵現代農業発展有限責任公司（成都東蔵社）とともに、中国で需要の多い生鮮マッシュルーム生産・販売の合弁会社を設立した。成都市および四川省は、近年の経済成長や人口増加による農・畜産物の需要増に応えて生産を拡大した結果、現在、畜ふん・麦わらの不適切な処理などによる環境汚染の問題が懸念されている。
また世界最大のマッシュルーム生産・消費国である中国の一大産地でありながら、露地栽培が主であり、労力に比べ収量が低く、農民の生産離れが進んでいる。マッシュルームの見栄えをよくするための流通経路での水増しや漂白による品質低下の問題などもある。
同事業では、これらの問題とマッシュルームの需要の高さに着目した循環型農業による環境改善と、安全性の高い商品の安定供給の両立を目指す。畜ふん・麦わらを適切に処理（衛生管理・発酵）、良質なたい肥を作り、マッシュルーム栽培の培地として有効活用するもの。先進的な大型施設栽培による、労働環境の改善、農薬の低減化と周年栽培を実現、流通経路における管理徹底による安心・安全な商品を提供する。
同社はこれまで、中国の農・畜産業の課題解決に貢献することを目的とした取り組みを進めてきた。第1弾として中国莱陽市に、すでに有機および有機化成肥料製造・販売の合弁会社を設立している。豊田通商は、これからも中国での循環型農業生産システムの構築および安心・安全な食料生産への貢献を目指したい考えである。
