ヤクルト:宇宙を舞台にした活動に着手
2012.06.10
ヤクルト本社は、宇宙時代の人類の健康に寄与することを目的に、国際宇宙ステーション(ISS)での研究活動に着手する。また、宇宙時代を担う子供たちに向けて生命科学への興味関心を高めるために、新たな社会活動を行う。同社では、これらの活動を総称して「ヤクルト宇宙プロジェクト"YAKULT SPACE DISCOVERY"」として推進していく考えである。
宇宙飛行士は、地上とは異なる微小重力環境や宇宙船の閉鎖空間によるストレス、宇宙空間を飛び交う宇宙放射線等により、身体に様々な影響を受けている。このため、腸内環境の変化やこれに伴う腸内細菌バランスの乱れ、免疫力の低下が生じる可能性が考えられている。
そこで、同社では宇宙航空研究開発機構(JAXA)が、ISS内の日本実験棟「きぼう」の利用促進を目的に設立した「きぼう利用フォーラム」に参加し、「腸内環境改善研究会」を編成した。同研究会では、地球上で実証されている乳酸菌摂取による腸内環境の改善や、免疫力の回復・維持について、宇宙での検証を目指す。
同社では、乳酸菌研究のパイオニアとして長年にわたる腸内細菌叢の研究を生かし、予防医学的見地から来るべき宇宙時代にも人類の健康に寄与していきたい考えである。研究活動への着手を機に、同社では世界最大級のドキュメンタリーチャンネル「ディスカバリーチャンネル」がJAXAと共催する親子向け宇宙教育イベント「ディスカバリーキッズ科学実験館〜コズミックカレッジ〜」に協賛する。
これは、小学3〜6年生までの子どもとその保護者を対象に、宇宙や科学に関する映像や実験等を通じて、科学の楽しさを体験できるイベントである。将来の宇宙時代を担う子供たちに向けて、ヒトと腸内細菌の共生関係や乳酸菌の働き、同社の宇宙への取り組みを分りやすく伝える社会活動を新たに行い、生命科学への興味関心を高め、健全な成長を支援してく考えである。