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ニュースフラッシュ

ボッシュ:世界の検査機市場でNo.1を目指す

2013.02.14

n_20130214_01.jpg 春はまた 里にめぐりて 新しき
  命にとどむ 歴史のぬくもり

 ボッシュパッケージングテクノロジー(以下BPT)による異例とも呼べる記者会見が2013年2月13日、東京本社でボッシュの代表取締役社長のヘルドベルト・ヘミング氏の同席で開催された。昨年(2012年)買収したエーザイマシナリーを統合したことによるものだが、席上でBPT代表取締役社長のヨアヒム・バチェフスキ氏が「当社として、こうした記者会見は初めてのことです」と述べたことが印象に残った。
 もちろん、今回BPTの取締役副社長兼IPT(※)事業本部長に就任した塙健司氏の話からも、最後を結んだ「このM&Aにより世界の検査機市場でナンバーワンを目指す」とのバチェフスキ氏の意向からも、これが満を持したM&Aであったことはいうまでもない。
 だが、それとは別の"異例さ"といったものも感じられた。会見の冒頭で、ボッシュのヘミング氏が話されたグループ概要に表れたものである。日本でもすでに100年を超える歴史を持つボッシュを支える、各種事業を通底した原動力といったものにあえて言及したことである。
 それは、「自分が約束したことを必ず守ること、製品の価値によって得た信用、そして私の言葉に対する信頼は、私にとって目先の利益よりも常に優先させるべきものです」との創業者ロバート・ボッシュ氏の言葉を基にした、従業員個々の"バリュー"にあるとの認識である。
 それは、ヘミング氏の「私は"30万6200"(グループ全体の従業員数)という数字を記憶に止めている」との言葉からもうかがえるが、グループ独自のHouse of Orientationとして構築されている。
 バチェフスキ氏もプレゼンテーションでまず、"思考・行動のすべては生活のため"とのボッシュのスローガン「Invented for life」に言及した。また今回のM&Aについての質問にも、「文化や風土の異なる企業同士ですから、これまで十分な時間をかけて進めてきました。M&Aでは、やはり人との繫がりやビジョンの共有といったことが不可欠です」と答えていた。
 その点で塙氏も、M&Aについて「ボッシュのビジョンと、親会社であったエーザイの『医薬品の品質価値・信頼の向上を通じて、世界の人々の健康に貢献する』との企業理念に通じるところがあったことは大きい」と語っていた。この日、都内には晴天の下"春一番"を思わせる突風が吹き抜けたことは、何とも不思議である。
 
(※)Inspection Technology Pharmaの略