• ニュースフラッシュ
  • ワールドビュー
  • 製品情報
  • 包装関連主要企業
  • 包装未来宣言2020

トップページ > ニュースフラッシュ > ビール4社:パレットの共同使用を推進する法人を設立

ニュースフラッシュ

ビール4社:パレットの共同使用を推進する法人を設立

2013.03.15

 国内ビールメーカー4社(アサヒビール、キリンビール、サッポロビール、サントリービジネスエキスパート)は2013年3月、「一般社団法人Pパレ共同使用会」を設立したことを発表した。ビール4社が共同で法人を設立するのは、これが初めてとなる。
 「一般社団法人」を立ち上げることで、ビール工場などから商品を出荷する際に使用するプラスチックパレット(通称「Pパレ」)の共同使用の推進と、不正使用防止に対する活動を強化していく考えである。
 また、流通段階でのパレットの流れを透明化することを目的として、加盟社と顧客とが一緒にパレットを管理できる「共通受払いシステム」を、2014年春以降をメドに導入する予定である。加盟社や顧客が共同してパレットの回収促進と流出防止を図ることで、未回収パレットの削減を図りたい考えだ。
 ビール4社は、1992年からPパレの共同使用・無選別回収を開始し、顧客先も含めたパレット利用者の物流効率化と環境負荷の低減に努めてきた。1995年にはビール4社以外の酒類メーカーにも共同使用を拡大し、2004年2月には任意団体「Pパレ共同使用会」を設立している。
 現在では日本酒・焼酎メーカーも含めた60社の加盟の下にPパレの共同使用を行っており、2012年1年間で約3800万枚が加盟社の製品出荷に使用されている。一方で、パレットの未回収・流出が継続的に発生し、特に近年は増加傾向となっている。2012年1年間で約33万枚もの未回収・流出が発生している。
 パレットの未回収・流出により、各社は新たなパレットの追加製造・投入をせざるを得ず、結果として環境負荷の増大にもつながっている。33万枚のパレットを製造すると約4000トンのCO2が発生することになる。
 今回の取り組みでビール4社は、市場では公正な競争を展開する一方で、「競争と協調」の視点をもって物流部門の一層の効率化と環境負荷の低減に取り組んでいく考えである。