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ニュースフラッシュ

東レ:蒸着加工設備をアジア地域で増強

2013.04.03

 東レは、食品などの包装用フィルムの蒸着加工設備をアジア地域で相次いで増強する。東レフィルム加工 (TAF)が福島工場に包装用PPフィルムの新鋭蒸着機を導入し、2013年10月の稼働を予定する。またマレーシアのペンファイバー社(PFR)がTAFの技術支援で新鋭蒸着機を導入し、包装用蒸着PETフィルムの生産を2014年4月に立ち上げる。
 すでにタイのタイ・トーレ・シンセティクス社(TTS)が2012年10月に、蒸着用CPPフィルムの増能力を行っており、この3社での総投資額は約30億円となる。包装用蒸着フィルム市場でのアルミ蒸着フィルムは、TAFの包装用フィルム事業の30%を占める。
 密着性、ガスバリア性などの品質や性能の優位性とともに、海外の同グループとの連携による多様な品揃えで国内トップシェアを維持している。福島工場に導入する新鋭蒸着機は月産580トンの生産能力があり、今回の増設で包装用アルミ蒸着能力は現有の約2倍の月産1,100トンとなる。
 これにより収益力改善とシェアアップを図りたい考えである。またマレーシアのPFRは、現在PETフィルムの製膜設備月産3600tを有し、月産375トンの能力を持つ蒸着機を新設することで、フィルム加工品事業に新たに参入する。タイのTTSでは蒸着設備を月産400t、製膜設備を2012年10月の増能力で、月産550トンの生産能力を有している。
 6億人を超える巨大な消費人口を有するASEAN地域で、生活水準の高度化にともなう包装材料需要は年率3〜5%の成長が見込まれている。同グループでは、コスト競争力を有する高機能包装用フィルムを同地域で製造することで、グローバルな事業拡大を加速するものだ。
増設・新設とTAF、PFR、TTSなどの相互連携によるグローバルオペーション機能を強化することで、顧客の多様な要望と厳しい品質要求に応え、高付加価品の安定供給を万全なものとする。
 同グループは、2011年からスタートした中期経営課題"プロジェクトAP-G 2013"で持続的に事業収益拡大を実現する企業グループへの転換を目指し、今後大きな経済成長が見込まれるアジアやその他地域の新興国の成長を取り込む「アジア・新興国事業拡大(AE)プロジェクト」に取り組んでいく考えである。