• ニュースフラッシュ
  • ワールドビュー
  • 製品情報
  • 包装関連主要企業
  • 包装未来宣言2020

トップページ > ニュースフラッシュ > メッセデュセルドルフ:「欧州包装NEWS」2013年2号

ニュースフラッシュ

メッセデュセルドルフ:「欧州包装NEWS」2013年2号

2013.06.03

欧州包装業界のトレンド
 ドイツのID Techexの調べでは、「スマート・パッケージング」の市場は今後10年間で現在のほぼ2倍、金額で14億5000万米ドル(約1473億円に相当)の規模に成長すると予想されている。グローバル・スケールで活躍する50社以上の企業に調査したもので、特に生活者向けパッケージがこれから重要になるとのことである。
 Heidelberg社副社長のグリム氏は、「これからの包装は『スマート』でなければならず、プリンテッド・エレクトロニックスは、将来的に包装に不可欠なものである」とコメントする。実際、印刷技術を利用し、包装にQRコードなどの情報を提供する事例も増えている。
 マクドナルド社は、米国で容器や包装のデザインをリニューアルし、すべてのバッグや紙コップにQRコードをつけるように決定したようだ。E Trade社が開発したアプリは、飲料缶に印刷するUPCコードをスキャンすると、メーカー(ビールではレーウェンブロイ社が採用)の財務・投資家向け情報をスマホで見ることができる。
 ドイツのDVS社は独特な拡張現実(AR)のアプリを開発し、商品のQRコードをスキャンすれば、その商品(例えば、洗剤の箱など)の立体的映像がカメラに映った映像に統合できる。
(http://www.youtube.com/watch?v=E2kZkIDIXs4)
 
 このアプリは特に包装デザイナーに役に立つと思われ、顧客先でのプレゼンテーションなどで、包装・容器の紙のモデルの必要性がなくなる。また欧州の各国では、日本と同様に高齢化が進んでおり、65歳以上の人口は、すでに1億2000万人ぐらいになっている。
今、スイスで議論されているプロジェクトは、リテール大手Coopが2011年からチューリッヒにあるシュルトへス病院と、ドイツのフラウンホーファー研究所で共同開発したイージーオープンのソリューションである。Coopは、使いやすさを分かりやすく表現するために、特別のロゴ「Easy to open」を相当する製品に表示している。
 また同じく高齢者のために利用しやすいソリューションを推進するための「Silver Pack」と称されるコンペでは、2013年に「A&R Carton」が開発した「スライダー・パック」が受賞した。最初にパッケージトップのスライダーを右に滑らせると、大きな耳が現れる。それを切り取り線に沿って開封し、パウチを開けると必要な量が取り出せるものだ。
 その後、パウチを元の形に折って、スライダーを左に滑らせれば再封できる仕組みである。スイスのネスレ社がすでに「スライダー・パック」をミューズリの包装に利用している。
(出典:2013年4月23日付けwww.print.de、2013年4月8日付けPackaktuell誌、2013年4月6日付けCoopzeitung誌、www.easy-opening.com)
 
プラスチックの包装
 欧州の包装素材の約40%のマーケットシェアをプラスチックが占めいている。包装の軽量化などによって、2012年度の販売量は2011年と同じレベルで横ばいを示したが、将来的にはプラスチック素材の利用が再び増えると予想されている。
 プラスチックは食料品の包装、特にフルーツと野菜の包装に大いに貢献すると思われる。例えば英国のプラスチック連盟包装部が発行するパンフには、プラスチックは他の素材に比較して低い値のカーボン・フットプリントを引き起しているとある。
 「Plastics Europe」団体の包装規制担当のノックス・ペッブル氏は「プラスチックのリサイクル率を更に上げることができたら、環境への影響をさらに減少することが可能だ」とする。北欧のボルンホルムス社は2013年に入って、従来使っていた金属の缶をプラスチック包装に変える方針を公表した。
(出典:2013年4月29日付けPackaging News誌・Packaging Europe誌、2013年4月23日付けPackacktuell誌、2013年4月18日付けPackaging Europe誌)
 
「インターパック2014」に「ジャパン・パビリオン」設置
1)開催前日に事前説明ミーティング
2)会期中のプレス発表会
3)会期中にVIP ラウンジで、メッセ・デュッセルドルフ幹部との昼食会
4)会期中にMDJ が実施するハイライトツアー(通訳付き)に無料で参加
5)グループ参加となるためスケールメリットを生かし、出展費用が単独出展よりも節約することができる
6)事務局との英語・ドイツ語による交渉は不要
7)会期中の突発事故に素早い対応。本社の「interpack」担当のチームとメッセ・デュッセルドルフ・ジャパンのスタッフが搬入期間、会期中、撤去期間を通じてバックアップ
8)メッセ・デュッセルドルフ・ジャパンのスタッフおよび現地スタッフがパビリオンに常駐
9)ジャパン・パビリオンとして設置されるため、世界で信頼の厚いジャパンブランドのイメージを有効に活用できる
(http://interpack.messe-dus.co.jp/fileadmin/files/interpack2014_Flyer.pdf)
 
 2014年開催の「インターパック」では、2つの特別展示が特に注目を集めているす。1つは、メッセ・デュッセルドルフと国産連合食糧農業機関(FAO)が協力して発足させた世界の食糧状況改善をテーマとするイニシアティブ「SAVE FOOD」の特別展示である。
「SAVE FOOD」イニシアティブに加盟している企業は、Ball社、Bosch Packaging社、Multivac社などがあり、日系企業としてイシダ社の現地法人Ishida Europeはすでに加盟している。もう1つの特別展示は、2011年開催同様「Metal Packaging Plaza」である。金属を包装素材として使う、約40社が集まり、テーマにあわせデザインされたブースで包装ソリューションを紹介する。