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エーザイ:英国で新製品のために包装施設拡大

2013.06.18

 エーザイは、英国の生産子会社であるエーザイ・マニュファクチャリング・リミテッドが保有するハットフィールド工場に、新製品群の上市を見据えた包装施設を増設する。開発中の抗がん剤「レンバチニブ(一般名)」の包装を予定し、英国医薬品医療製品規制庁の定めるガイドラインに従い、高活性化合物を扱うための包装スペース(延床面積約400m2)を設けるものだ。
 ハットフィールド工場は、抗てんかん剤「Fycompa」をはじめとする新製品のグローバルに向けた供給、また少量かつ多言語に対応した多種包装が求められる欧州各国向けの製品の生産・包装拠点である。新施設は現在稼動中の施設(延床面積:約7800m2)と隣接するかたちで増設され、その延床面積は約2900m2となる。2013年9月に着工し、2014年中頃までに竣工の予定で、2014年9月の稼動を目指すものだ。今回の施設拡張に伴う総投資額は約800万ポンドで今後、5〜7年間で40人程度の要員の新規採用を計画する。
 今回の投資決定に対し、英国ビジネス・イノベーション技能省・高等教育・科学担当大臣のデービッド・ウィレッツ氏は、「エーザイのハットフィールドでの追加投資は、英国政府がライフサイエンスに対して最適な環境を継続的に整備してきた結果であり、大変嬉しく思っています。ハットフィールド工場の生産能力は更に向上し、高度な技術者の雇用促進に貢献するでしょう」と述べる。
 また、同社社長の内藤晴夫氏は、「英国は高度な製造技術で国際競争力を有しており、グローバルな包装拠点として最適な場所であると判断し、ハットフィールド工場への新たな投資を決定しました。包装施設の拡張により、当工場がグローバル供給拠点の1つとして重要な役割を担うことを期待しています」と述べる。
 同社は2009年に、英国ハートフォードシャー・ハットフィールドに欧州地域での事業の拡大を図る目的で、探索研究、臨床研究、生産、マーケティング、欧州事業統括の各機能が集約された欧州ナレッジセンター(EKC)を設立している。現在は、欧州、中東、アフリカ(EMEA)を統括するリージョナル・ヘッドクォーターとして、その役割はさらに増している。今回の投資によりハットフィールド工場の生産機能を強化し、高品質の製品を患者に届けることで、EMEAリージョンでのプレゼンスを高めるとともに、グローバルな貢献を果たしたい考えである。