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東洋水産:味の素と即席めん事業の合弁会社設立

2013.12.19

 東洋水産は、味の素とインドおよびナイジェリアでの合弁による即席めん事業会社の設立について合意したと発表した。同社の即席めんの開発力および生産技術力と、味の素の販売基盤およびマーケティング力を組み合せることで、両社は対等なパートナーとして成長著しい新興国市場でのスピーディーな事業展開を目指すものだ。
 世界の即席めん市場は2012年度に1000億食を超え、年平均伸長率3%で堅調に推移している。なかでも、中間層の購買力の高まりと人口増加を背景に、インド(市場44億食、年平均伸長率22%)、ナイジェリア(市場19億食、年平均伸長率7%)などの新興国市場が大きく拡大し、今後も成長が期待されている。
 同社は1961年に即席めん事業に進出し、業界トップシェアの生麺や冷凍麺の事業などを行っている。国内即席めん事業は、「マルちゃん正麺」のヒットもあり、順調に売上を拡大する。海外即席めん事業は1972年に米国でスタートし、順調に拡大を続け現在、同国で約6割、主要輸出先のメキシコでは8割を超えるシェアを獲得し、次なる市場進出を目指せる状況が整ったものだ。
 一方、味の素は世界26の国と地域に拠点を置き、食品、アミノ酸などを130以上の国・地域で販売しており、食品では「世界No.1調味料事業」を中核としたグローバル食品事業を目指している。ナイジェリアには1991年、インドには2003年に進出し、調味料事業の展開により事業基盤を構築してきた。
 事業ポテンシャルの高い両国でのトップライン(事業規模)の拡大を加速するために即席めん事業の競争力を強化し、成長ドライバーの1つとして育成することを検討していたところである。
 今回、インドおよびナイジェリアでは即席めん事業を新たに展開するにあたり、同社は、味の素の販売基盤(拠点:インド;インド味の素社、ナイジェリア;ウェスト・アフリカン・シーズニング社)およびマーケティング力を活用し、成長市場へ早期に進出することが可能となる。
 一方、味の素は、即席麺に関する開発力および生産技術力と競争市場で長年培ってきた知見により、同事業の競争力を強化することができるものだ。両社は対等なパートナーとして、互いの強みを連携させることにより、成長著しい新興国市場へのスピーディーな事業展開を実現するものである。