• ニュースフラッシュ
  • ワールドビュー
  • 製品情報
  • 包装関連主要企業
  • 包装未来宣言2020

トップページ > ニュースフラッシュ > 日本包装機械工業会:「機をみるに敏たれ」

ニュースフラッシュ

日本包装機械工業会:「機をみるに敏たれ」

2014.01.25

n_20140125_01.jpg 2014年の包装界の賀詞交歓会の雰囲気はまずまずで、多少なりとも参加者のにぎわいと、顔には明るさも増して感じられた。とはいえ、景気実感といえるほどのものはなく、兆しへの期待である。消費増税を目の前にして、果して"第3の矢(成長戦略)"が働くのか。「戦々恐々」というよりも、「期待先行」である。
 「『午年』には"転機"との意味がある」という人もいる。過去に「午年」の、国際オリンピック委員会設立(1894年)や第1回FIFAワールドカップ開催(1930年)、国内総人口が1億人を突破、ビートルズ来日(1966年)などの歴史的な事実を踏まえてのことだろう。
 確かに「総人口が1億人を突破」ということに注目すれば、人口は"減少"というベクトルに転じている。"転機"にも色々あるが、"転機"であることには間違いなさろうである。
 2014年の始まりは、昨年(2013年)暮れの都知事の突然の辞任で、波乱含みの都知事選で幕を開けることになった。わが包装界でも、その一翼を担う「日本包装機械工業会」で、昨年(2013年)暮れの会長急逝により、新会長(大森利夫)の誕生とともに新春のスタートを切ることとなった。
 しかも両輪をなす「日本包装リース」は今年創立40周年の佳節にあたる。「転機」と言った"とき"の不思議さというものは、このようにして表われるものであろうか。
 その賀詞交歓会で乾杯に立った工業会副会長の亀田稔氏が、あいさつの中で言ったこんな言葉が胸に残った。「急な対応の中で会長を引き受けられた大森さんを支えていきたい」と。組織といっても、人と人のつながりであり、不思議なもので、順調なときよりも逆境のとき絆は強まるものである。それだけに工業会の新たな船出に期待いしたい。 
 さて、もう一つ期待したいのは景気のゆくえである。"兆し"を確かな"基調"にのせるには、心と体を動かさねばならない。賀詞では所管する経済産業省の担当官がしたり顔で、「2014年は全国津々浦々まで景気実感を浸透させる」との意気込みで、成立したての「産業競争力強化法」の施行効果を喧伝していた。
 「生産性向上設備投資促進税制」や「中小企業投資促進税制」などは、予算規模や利用範囲の拡大だけでなく、所属の業界団体の認可で済むという、利用の簡便性も強調していた。いうなれば「自社で使うだけでなく、機械・設備、検査装置の営業にも活用せよ」というものである。
 また別の視点で注目したいのは、合弁会社設立での税制優遇である。設立当初は投資額の全てが準備金となるというものだ。もちろん次年度以降、最終的には税負担はあるものの、「設立当初の負担と時間を利するもの」ということである。企業は規模に比例して動きが鈍くなるものだが、これらは新たな動きをうながす一助となるものではあるまいか。
 やはり「転機」とは待つものではなく、主体的に活用するものであろう。「機をみるに敏たれ」である。