《欧州包装NEWS》2014年2号
2014.05.19
「interpack」は1958年の第1回開催時、9ヵ国255社の出展企業で32,000人の来場者であった。2014年の「interpack」は、60ヵ国から約2,700社の出展企業で、174,000平方メートルの面積となった。そして来場者数が16万人を超えた。今回のトレンドの1つは軽量化、コンパクト化などである。
ドイツのクロネス(KRONES)社は、9.9gのPETボトルを紹介するとともにデジタル印刷機械によって直接容器(ラベルと接着剤も不要)に印刷し、減量化に貢献する。フランスのBTC Concept社は、運送にやさしい、小型ボトル3本をまとめる「Bottleclip」のコンセプトを紹介し、消費者が必要に応じてボトルを開けるためムダがない。KarlKnauer社は、容器の減少化を「将来のメガトレンド」として発表した。
人口推移によって、ヨーロッパでも単身世帯の数が増え、特に食料品・飲料の容器サイズが少なくなる傾向が明らかである。また安全性・トレーサビリティーでは、医薬品の分野では規制がますます厳しくなっている。食料品ではドイツのBosch Packaging Technologyは、エーザイ社から買収した検査機器部門を今回初めて「Bosch Inspection Technology」として出展させた。
イスラエルのTadbik社は、イスラエルのラベル・包装ソリューションプロバイダーで、RFIDソリューションを広いブースで紹介していた。Edelmann社は「High Q Packaging(高質包装)」というスローガンで、包装の高級化とインテグレートされるマルチメディア(ビデオを表示する画面、音楽を流すデバイス、など)を紹介した。
ドイツの包装機械産業は、世界中に売上高がもっとも高い。生産が2013年も(4年連続)増加し、約120億ユーロ(2013 年の年末の時点、1兆7344億円に相当)に達成している。輸出率が85%で、輸出先は100ヵ国を超え、主にヨーロッパ(輸出の47%)、米国と中国である。
ドイツの製菓機械業界は、世界中に売上高がもっとも高い(世界市場のマーケットシェアが約40%)。輸出ももっとも高く、2013 年に3億ユーロ(2013年の年末の時点、433億円に相当)に達成している。主な輸出先の国々は、ロシア、米国、中国とインドである。
また今回の「interpack」では、初の試みとなった「ジャパンパビリオン(8社)」が非常に好評で、日本からの出展社は29社となった。