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ニュースフラッシュ

日清製粉:最新製粉技術結集の福岡工場

2014.05.30

 日清製粉は、2012年5月から福岡市臨海部に約100億円をかけ建設を進めてきた新工場建設が完成し、本格稼働を開始した。同社が創業以来114年にわたって培ってきた製粉技術を結集した最新鋭の工場である。
 1日当たり小麦挽砕能力は550トン(2ライン)で、小麦粉サイロ収容力5,000トンを有する。立体自動倉庫収容力は21万袋(5,250トン、1袋=25kg)である。臨海部に位置する福岡工場の稼働に伴い、内陸部の筑後工場(福岡県筑後市、2014年4月閉鎖)、鳥栖工場(佐賀県鳥栖市、2014年6月閉鎖予定)からの生産集約による生産性向上を実現し、九州地区の顧客へはこれまで以上に安定的かつ効率的に小麦粉を届けるというものだ。
 同社ではこれまでも、各地区で既存の臨海大型工場にラインを増設することにより生産集約を進めてきたが、福岡工場の稼働で関東・関西地区に続いて九州地区でも臨海大型工場への生産集約が完了する。
 福岡工場は、長年培ってきたノウハウと最新技術を結集した2ラインの製造設備を有する最新鋭の製粉工場で、品質向上を図っている。工場内での移動距離や製品の搬送距離が最小限となるように設計することで、コンパクトで高い生産性を実現している。ガスを利用した空調設備や当社が開発した省エネ機器等の導入によりCO2削減を図り、環境にも配慮したものである。
 建物の窓を最低限とし製造フロアに微陽圧システムを導入することで粉塵等の侵入を防ぐほか、敷地内や建物の入退場管理を徹底するなどフードディフェンスにも配慮している。また、BCP(事業継続計画)対応の観点から、地震、液状化、高潮等への対策を施している。
 九州地区で使用される輸入小麦は全て博多港で吸揚げされ、福岡工場はその博多港のメインバースに位置している。直接、大型船を接岸することができるため、原料小麦を効率的に調達できる。
 高速道路の入口近くに立地して、顧客へ効率的に小麦粉をお届けできる環境にある。同社は国内小麦粉販売シェア約40%の製粉業界のリーディングカンパニーとし、九州地区でも引き続き安定供給の責務を果たしていく考えである。