• ニュースフラッシュ
  • ワールドビュー
  • 製品情報
  • 包装関連主要企業
  • 包装未来宣言2020

トップページ > ニュースフラッシュ > 味の素:米冷凍食品会社を約840億円で買収

ニュースフラッシュ

味の素:米冷凍食品会社を約840億円で買収

2014.09.11

 味の素の連結子会社の味の素ノースアメリカ社は、米国のウィンザー・クオリティ・ホールディングス社(ウィンザー社)を約800百万米ドル(約840億円)で買収することで合意に達し、持分売買契約を締結した。
 北米冷凍食品事業での強みである高い技術に裏打ちされたヘルシーで高品質かつおいしい製品群に加え、ウィンザー社の米国消費者に精通したマーケティング力、全米に広がる流通ネットワークと営業力を生かすものである。
 全米をカバーする生産拠点を獲得することで成長を加速、2020年度までに北米での冷凍食品事業規模1000億円を実現し、日本食・アジア食の冷凍食品市場で圧倒的No.1を目指す。
 新興国ではうま味調味料をはじめ、風味調味料、メニュー用調味料等、各々の国(地域)の味覚に合わせた調味料の事業化を推進する一方、欧米先進国にでは、より加工度の高いユニークな価値を持つ製品群、特に冷凍食品・加工食品を軸に、現地に適合した日本食・アジア食に特化した事業を展開する。
 北米の冷凍食品市場は約400億米ドル(約4兆円)の巨大な市場であり、安定的な成長を続けている。その中でも日本食・アジア食市場やヘルシー・高品質といった差別化された市場は近年、成長著しいカテゴリーとなっている。
 同社は、北米では2000年に本格的に冷凍食品事業を立ち上げ、現地に適合した高品質なギョーザ・麺・米飯等をメインに、現在では売上高約130百万米ドル(約135億円)に拡大している。
 ウィンザー社は、冷凍食品事業に精通した経営陣のもと、米国冷凍食品市場では大手流通を始め取扱い店舗数約8万店と幅広い流通ネットワークを持つ。また取扱いレストラン数約12万店と外食向けにも強固な営業基盤を有している。全米に7つの生産拠点があり、アジア食でトップシェア、メキシカン、イタリアン、スナック製品でも強力なブランドと製品群を保有している。
 今回の買収で、北米冷凍食品市場の中でも成長分野である日本食・アジア食市場での同社の得意とするギョーザ・麺・米飯を中心に、ウィンザー社の販売網を利用して全米の小売チャネルへの販売を加速し、外食チャネルでの販売基盤強化を図りたい考えである。2016年度には冷凍食品事業全体の売上高1900億円として内、日本1000億円、海外900億円を目指すものだ。
 2014年11月上旬に味の素ノースアメリカ社が、ウィンザー社の全持分を取得する予定である。グループでは買収後もウィンザー社の現行経営体制を維持する。2014年度業績に与える影響は軽微となる。