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ニュースフラッシュ

不二製油:ブラジル最大手の業務用チョコ製造企業買収

2015.03.13

 不二製油は、ブラジル最大手の業務用チョコレート製造企業のHARALD INDUSTRIA E COMERCIO DE ALIMENTOS LTDA.(Harald社)の株式を取得する。海外市場で成長国・成長市場での事業展開の加速及びM&A、アライアンスの実施でグローバル経営体制の確立を目指している。
 同社は、植物性油脂での長年の研究開発で培った油脂技術をベースに、機能を向上させるチョコレート用油脂や製菓・製パン素材として業務用のチョコレート製品やクリーム製品等を国内外で展開している。またブラジルは、南米最大の2億人を超える人口を抱え今後も著しい経済成長が見込まれる。
 チョコレート市場でも、手作りチョコレートを個人販売する文化が古くから慣習として根付いており、ブラジル国民の文化的な嗜好品でもある。米国とドイツに次ぐ世界第3位の市場規模を有し、今後も人口及び経済の成長とともに市場の著しい成長が期待できる。
 同社は、グローバル経営推進の具体的な施策の一つとして2010年にブラジルにFuji Oil South America社を設立し、油脂製品の販売等を通じてブラジルでの事業拡大に努めてきた経緯がある。
 Harald社は、多種多様な業務用チョコレート製品の製造・販売を行う、ブラジル最大手の業務用チョコレート製造企業で、業務用チョコレート事業に精通した経営陣の下、ブラジル国内のベーカリーショップ約7万店を顧客に持つ。
 また大手製菓・製パンメーカー、チョコレート製品専門店、キャッシュアンドキャリー等の大手小売店、ホテル・レストラン等の幅広い販売ネットワークに支えられた強固な営業基盤を有している。
 商品ブランドは長年ブラジルの人々に信頼とともに幅広く認知されており、国内では他社を圧倒するシェアを有している。今回、Harald社の株式取得にで、中南米域内で最大の人口を擁するブラジルの業務用チョコレート市場を拠点とした、中南米戦略を構築したい考えである。
 同社の機能を向上させるための油脂技術をHarald社に導入し、更に高品質かつ高機能なチョコレート製品を市場で展開する。チョコレート以外のクリームやチーズ類等の製菓・製パン向け製品や大豆由来の製品など、幅広い製品をHarald社が有する販売網、強固なブランド力を利用してワンストップで顧客に提供できる。
 2015年4月中に同社グループが、Harald社の発行済み普通株式の83.3%を取得し、残りの持分は現株主のHarald社CEOが継続保有する予定である。同社は、株式取得後もHarald社を熟知する現経営陣による体制を維持し、両社のシナジーを最大化することに努めたい考えである。