富士フイルム:デジタルグラビアハイブリッド印刷システム
2015.05.01
富士フイルムグローバルグラフィックシステムズは、富士特殊紙業と軟包装印刷用「低臭気UVインクジェット技術」の実用化と、同技術を搭載したデジタル・グラビアハイブリッド方式の印刷ユニット「FUJIMO」を発表した。
同社が新たな低臭気UVインクジェットインクによる画像形成技術を確立し、アライアンスパートナーのミヤコシとの協業によって同技術をインクジェット印刷機に搭載したものだ。高品質と高生産性を両立する「低臭気UVインクジェット技術」として実用化に成功したものである。
同技術は、同社が新開発したUVインクと軟包装フィルムの表面を窒素で満たしてUV照射する独自の窒素パージ技術により、大幅な低臭気化を実現する。同時に軟包装用デジタル印刷機への搭載時に50m/分という高生産性を可能にする。
高度な「下塗り技術」により、フィルム基材上での着弾滴の濡れ広がりをコントロールすることでニジミを抑え、グラビア印刷に匹敵する高濃度と高い文字・画像品質を実現する。富士特殊紙業の「FUJIMO」は、同技術とオリエント総業の水性グラビア塗布ユニットを組み合わせることで実用化したデジタル・グラビアハイブリッド方式の印刷システムである。
CMYKのインクジェット印刷ユニットに、水性グラビア印刷の白インクユニットをインラインで接続したものだ。インクジェット印刷の「小ロット・短納期対応」といったメリットを生かしながら、印刷面積の広い白インクに従来のグラビア材料を使用することで低ランニングコストでの運用を実現する。