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キユーピー:レーザー照射印字包装材を採用

2015.05.14

n_20150515_01.jpg キユーピーは、大日本印刷と共同開発した包装材を採用し、商品の外装フィルムに印字される賞味期限などを"消えない・読みやすい文字"へと改良した。「キユーピー マヨネーズ」をはじめとする主力商品への採用を順次進め、商品の使いやすさの向上につなげたい考えである。
 インキとフィルム材料の改良により生まれた新たな包装材で、ラミネートフィルム間に塗布したインキにレーザー照射するとインキが黒色に発色し、文字などが印字される仕組みである。印字部分がフィルムの内側となるため直接、食品などとの接触による「印字が消える」という心配がない。
 またフィルムの選定とインキの接着強度を最適に設定し、濃度を上げた印字も可能になり、文字の視認性も高まったものだ。加工食品の製造時に印字する賞味期限などの文字を鮮明に表示できる。同時に、印字の字体を新たに開発し、読みやすさを向上させている。
 同社ではこれを、外装フィルムのある軟質ボトル入りの商品群に採用していく考えである。すでに「キユーピー マヨネーズ」「キユーピーハーフ」など主力商品への採用を進め、2015年内に業務用商品を含む89品への導入を予定している。
 また大日本印刷では、低価格でかつ従来のレーザー印字より視認性が向上したことから、食品偽装などの問題から食の安全・安心に対する意識が高まっていることを背景に、印字方法の独自性を生かして改ざん防止にも有効なものと考えている。
 食品メーカーでは、賞味期限などを包材の外面にインクジェット方式や熱転写方式で印字しているが、擦れによる文字のかすれや消失、または改ざんの危険性は否めなかった。一部の食品メーカーでは、包材に塗布したインキにレーザーを照射して印字するレーザー印字方式を採用しているが、インキ代などコストが高いことが課題であった。
 こうした課題を解決として、大日本印刷ではインキ材料の改良や使用するフィルムを選定することで、低価格でかつレーザー印字の視認性を向上させた包材の開発を実現したものである。
 レーザー印字用のインキに、包材印刷で使用するインキと同等の成分をベースしたことで、従来より低価格で一般的な包材により近い価格を実現したものである。フィルムの選定とインキの接着強度を最適に設計で、従来のレーザー印字より線幅が太く濃度が上がり、視認性が向上した。
 また一般的にも、インクジェット方式の印字カスや熱転写方式の煙などの発生が無く、クリーンな環境で製造できる。インクリボンなどの部材が不要で、印字加工コストを抑えることもできる。