• ニュースフラッシュ
  • ワールドビュー
  • 製品情報
  • 包装関連主要企業
  • 包装未来宣言2020

トップページ > ニュースフラッシュ > 味の素:フレーバー事業で長谷川香料と業務提携

ニュースフラッシュ

味の素:フレーバー事業で長谷川香料と業務提携

2015.08.24

 味の素は、長谷川香料とバイオ・発酵技術を活用したナチュラルフレーバーの研究開発・事業化について業務提携する。長谷川香料は、世界トップクラスの素材・技術を有するフレーバー企業である。
 同社は、100年にわたり味覚や食感の技術で「おいしさ」を追求し、食べ物が持つ「おいしさ」は味覚、食感のみならず、それらの特徴を引き立てるフレーバーで決定づけられることが分かってきた。今回の業務提携で、「おいしさ」の自在化技術を深化し、多様な国々のニーズに合った「おいしさ」の総合的な価値提供を目指するものだ。
 フレーバー市場は、グローバルでは約1兆4000億円規模を有し、安定的な成長を続けている。なかでもナチュラルフレーバー市場は、飲料や食品に対するナチュラル志向を背景に近年、成長著しいカテゴリーである。今後も高い成長が見込まれている。
 現今主流の抽出方法では原料の確保やコスト面で課題があり、近年は発酵による製法が注目を集めている。欧州や米国の法規制では、天然物からの抽出や発酵による生産品と定義されている。
 長谷川香料は、「技術立社」の社是のもと、独自技術をベースとした高品質・高付加価値の調合香料を核に、研究部門と営業部門が連携した課題解決のソリューション型営業に注力している。日本のメーカーならではのきめ細かい対応と技術力でグローバルな事業展開を推進してきたものだ。
 一方、同社はアミノ酸の開発・生産を通じて培った独自の先端バイオ・発酵生産技術を保有しており、26の国・地域に拠点を置き、食品やアミノ酸、医薬品など様々な事業を展開している。グループ製品を販売する国・地域はすでに130を超えている。
 長谷川香料は事業領域が相互補完的であり、フレーバー精製・製剤化技術とバイオ・発酵技術との組み合わせで、また両社の事業基盤活用でスペシャリティ素材である発酵ナチュラルフレーバーの研究開発・事業化を加速したい考えである。
 同業務提携を通じ、数年内での発酵ナチュラルフレーバーの上市とグローバルな事業展開を目指すものだ。業務提携の実効性を高めるべく、同社は第三者割当の方法により長谷川香料の自己株式90万株(2.11%)を約16億円で引受ける予定である。