花王:詰替用ラクラクパックを開発
2015.11.14
花王は、シャンプー・コンディショナーのような粘度の高い液体の詰替用に"ラクラクパック"を開発した。「エッセンシャル」のシャンプーとコンディショナーの詰替用に採用し、2016年1月16日から全国で新発売する。その後、他のヘアケアブランドへも順次採用を拡大してゆく予定である。
開けやすいキャップ付きで、片手で持ちやすいコンパクトな設計である。本体ボトルの真上から逆さにセットして詰め替えることで、零さず、素早く、残さずに詰め替えることができる。同社は、ユニバーサルデザイン(誰にでも分かりやすく使いやすい)の考え方に基づく製品開発と包装容器由来の環境負荷低減の取り組みを推進している。
詰替用・付替用の製品は、容器材料使用量の削減の一環として、同社での転換率は現在では80%強(本数ベース)で推移している。また、男性の家事参加、高齢化や環境への問題意識を背景とし、簡単で使いやすく、環境にやさしいものを望む声はますます増えていくと考えられる。
このたび、粘度の高いシャンプーやコンディショナーなどの詰め替えに対する「開けやすくしてほしい」「ムダなくつめかえたい」といった声に応えたものである。下部だけでなく上部にもマチを設けたボトルのような形状で、従来と同じ容量なのにしっかり持つことができるほどスリムになった。
注ぎ口はシニアなどの握力の弱い人でも簡単に開けられることと、本体ボトルへのセット性を考慮した結果、ネジキャップ式を採用している。キャップを取りノズル状の注ぎ口を本体ボトルにセットすると、しっかりとはまって安定する。
フィルムの厚みを従来よりも薄く(約18%減)したパックはやわらかく、上から折りたたみながら絞り出すことで液体がボトルへ落ち、すばやく残さずに詰め替えることができる。上部までまっすぐに自立するスリムでコンパクトな設計は、輸送、店頭でも取り扱いやすく、購買時や家庭で収納するときに場所を取らない。
シャンプーとコンディショナーを識別できるようにシャンプーのキャップ上部に触覚識別の刻みを入れ、色の異なるキャップを採用する。また環境に配慮し、注ぎ口部分には植物由来PEを約50%使用するなど、従来の詰替容器に比べてCO2排出量を約3%削減している。