三菱化学:エーザイフード・ケミカルの株式取得
2015.11.27
三菱化学と三菱化学フーズ(MFC)は、MFCがエーザイとエーザイフード・ケミカル(エーザイの100%子会社「EFC」)の全株式を取得する株式売買契約を締結したことを発表した。株式の譲渡期日は2016年2月1日の予定である。
EFCは、2004年4月にエーザイの食品・化学事業部の分社化で設立された企業である。以来、健康食品や酸化防止剤として用いられるビタミンE、食品の日持ち向上に用いられるリゾチーム製剤をはじめ、医薬品・化粧品、食品・食品添加物、栄養・健康食品の各分野で、科学的なエビデンスに裏付けられた高品質な製品を開発し、世界30か国以上で販売している。
またMFCは、三菱化学の食品機能材事業の中核を担う100%子会社で、「おいしさと健康をもっと身近に」をモットーに、食品用乳化剤であるシュガーエステル、カロリーゼロの甘味料であるエリスリトールのほか、酵素、乳酸菌、日持ち向上剤といった多くの機能性食品素材を国内外で開発、販売している。
三菱化学およびMFCは、EFCの株式取得で食品用乳化剤と酸化防止剤(ビタミンE)で国内最大手となる。それぞれの製品や技術、知見を組み合わせることで、食品の物性調整や風味劣化の抑制、微生物制御といった課題に対するソリューション力が飛躍的に向上する。
これにより、MFCが得意とする加工食品の分野だけでなく、EFCのプレゼンスが高くかつ今後の市場成長が見込まれる健康・栄養食品や中食分野でもより高度な提案と幅広い製品・サービスの提供が可能となる。今後の両社の事業成長に繋がるものと期待されるものだ。
三菱化学およびMFCはEFCの株式取得を契機に、MFC、EFC両社の技術を統合した新製品の開発、三菱ケミカルホールディングスグループのリソースを活用した海外展開など、食品機能材事業の持続的成長と発展を図りたい考えである。