味の素:「Cook Do」新生産設備本格稼働
2015.12.09
味の素は、約23億円を投資した川崎工場の「Cook Do」生産設備の増強工事(2014月7月着工)を完了し、2016年1月から本格稼働を開始する。これにより「Cook Do」の生産能力(年産9500万個)は従来の1.4倍となるとともに、生産工程でのCO2排出量を約30%削減する。
メニュー用調味料市場(2014年度)は、調理の簡便化や調味の外部化ニーズの高まりなどで、2010年度比で約110%、約780億円(消費者購入ベース)の規模に拡大している。同社の売上げでも、2012年発売の"和風・洋風"メニュー用調味料「Cook Do きょうの大皿」が牽引し、2010年度で比約140%と大きく伸びている。
今回の増強工事では、生産効率の高いレトルト殺菌設備の導入と、充填・包装設備の増強を行い、生産能力を向上させた。レトルト殺菌設備には、製品への熱負荷を低減する新たな方式を採用し、風味や色調などの品質向上を図っている。
殺菌時に使用する熱水の再利用で、生産工程のCO2排出量を約30%削減し、環境配慮を実現している。充填・包装工程では、新たにパウチの搬送用パラレルロボットを導入し、省スペース化、少人化した生産体制を構築する。
新設備の稼働に合わせ、川崎工場での「Cook Do」の生産品目を、「Cook Do」〈回鍋肉用〉〈青椒肉絲用〉〈麻婆茄子用〉や「Cook Doきょうの大皿」〈豚バラ大根用〉などの主力品種に集約し、事業基盤の強化を目指すものだ。
また今回導入した生産設備を工場内の通路からガラス越しに見学することができる、新しい工場見学コースを2016年5月に開設予定である。