• ニュースフラッシュ
  • ワールドビュー
  • 製品情報
  • 包装関連主要企業
  • 包装未来宣言2020

トップページ > ニュースフラッシュ > 富士フイルム:軟包装向け水性インクジェット技術

ニュースフラッシュ

富士フイルム:軟包装向け水性インクジェット技術

2016.06.06

n_20160606_03.jpg 富士フイルムは、軟包装用途向け水性インクジェット技術を開発した。インクを着弾した位置に確実に保持し、独自の下塗り技術と組み合わせてクリアな画像の再現を可能にするものである。
 同社では、グループの技術を結集した「FUJIFILM Inkjet Technology」ブランドのもと様々なインクジェット関連製品の実用化を進め、グラフィック業界向けB2サイズデジタルプレス「Jet Press 720S」を、商業印刷向けに導入している。
 一方、パッケージ分野でも近年、小ロット・多品種化、短納期化の傾向が強まるなか、2015年9月には、EUCON Technologyによる軟包装裏刷り用途向けUVインクジェットプレス「MJP20W」を発表している。今回、「Jet Press 720S」で活用される技術を発展させ、軟包装用フィルムへのインクジェットプリントが可能な、水性インクジェット技術を開発したものである。
 軟包装分野で使用される非吸収性のフィルム基材では、インクジェットインクの着弾液のにじみが問題になるが、新たに開発した水性インクジェット技術は、「Jet Press 720S」で培った「Rapic技術」を応用したものである。これらの技術と同社の高画質ヘッド 「Samba」との組み合わせで、1200dpiの高画質フルカラーで毎分30m以上の生産性が得られ、軟包装の裏刷り工程のデジタル化が実現するものである。また高光沢メタリックインクも開発中で、これは屋内サインやパッケージ、レーベル印刷などでニーズが高まる「高級感を訴求するメタリックでのインクジェットプリント」に対応するものだ。
 
(※)Rapic技術...Rapid Pigment Coagulation Technologyの略でインク中の顔料を高速凝集させることによってインクのにじみを防ぎ、高精細な画像の再現を可能とする技術。