昭和電工:タイでアルミ缶製造販売の合弁会社設立
2017.04.03
昭和電工は、子会社の昭和アルミニウム缶とタイの大手飲料メーカー Carabao Group Public Company Ltd.(カラバオ社)との間で、アルミ缶の製造・販売を行う合弁会社を設立することに合意した。資本金は7億タイバーツで、2017年4月に設立し工場稼働は2018年10月となる予定である。
カラバオ社はタイのエナジードリンク市場で第2位のシェアを持つ飲料メーカーである。今シーズンから英国プレミアリーグのチェルシーフットボールクラブとパートナーシップ契約を結ぶなど、ブランド戦略による海外展開を進め、東南アジア諸国や英国を中心に販売を伸ばしている。
カラバオ社は輸出用品にアルミ缶を用い、海外事業の拡大で充填能力の増強とともに、高品質なアルミ缶の安定供給体制の構築を目指している。新会社では年産能力10億缶の缶体の生産設備を1ライン設置し、隣接するカラバオ社の充填工場に供給する。缶蓋はハナキャン社が優先納入権を有する。
昭和アルミニウム缶は、ベトナム北部(ハノイ市近郊)のアルミニウム製缶メーカー ハナキャン・ジョイント・ストック・カンパニー(ハナキャン社)を2014年5月に子会社化し、2017年2月には中部(ダナン市近郊)での第2工場建設を決定した。
昭和アルミニウム缶の生産技術力と品質管理体制を導入したハナキャン社の製品は高い評価を受けており、同国での販売を順調に拡大している。同社は、アルミ缶事業の成長戦略として、アジアを中心とした海外事業の拡大を志向し、ベトナムにつづく新興国市場への参入を検討してきた。
カラバオ社はカンボジアなど、今後人口増加や所得水準の向上が見込まれる市場で過半を超える市場シェアを有し、今後も事業成長が見込めることから、今回の合弁会社の設立に至ったものだ。