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大日本印刷:開封性やシール性に優れた包装用フィルム

2017.04.22

n_20170421_02.jpg 大日本印刷(DNP)は、食品などの包装用次世代フィルムとして、直線的な開封性やシール性や耐熱性に優れた、直進開封シーラント「IL-CUT」を開発した。これにより、レトルト食品用のほかテトラ型などの特殊な形状でも、ハサミを使わずに手で綺麗に開封できる。
 2017年3月28日に新発売された江崎グリコのスナック菓子「プッチーザ」に採用され、今後は食品や医薬品、日用雑貨業界などに向け、2020年度に10億円の売上を目指す。
 従来は表層のフィルムを引き伸ばすことで直線的に開封できる機能を持たせていたが、厚みやシール機能を持つ最内層のシーラントフィルムの影響で、まっすぐに開封しにくかった。シーラントフィルムを延伸するとフィルムの融点が上がってしまい、袋型に加工する工程や内容物を充填した後でシールする工程でより高温処理が必要となるといった課題があった。
 こうした課題に対して今回、シーラントフィルムの延伸後もフィルムの融点を下げる工夫を施すことで、従来と変わらないシール性と耐熱性を確保し、直線的な開封性にも優れたシーラントを開発したものだ。また、従来品と変わらないヒートシール性(熱接着性能)を保持し、製袋適性に優れている。135℃程度の耐熱性があり、レトルト食品の高温殺菌にも可能で長期保存ができる。