日本ハム:ウルグアイの大手食肉処理会社を子会社化
2017.05.01
日本ハムは、ウルグアイ東方共和国の大手食肉処理会社Breeders & Packers Uruguay S.A.社(BPU社)の発行済株式100%を取得し、子会社化するとともに株式譲渡契約を締結した。
同社は、海外での牛肉生産事業の拡大を検討するなか、これまでBPU社の株主と協議をつづけてきたが、その発行済株式の全てを株式譲渡契約に定める条件に基づき取得することで合意したものだ。これにより、現在は豪州を中心に展開する牛肉生産事業の基盤を南米に拡げることが可能となった。
ウルグアイは南米の中でも政情や経済の安定性が高く干ばつなどの気候変動が少ないことから、食肉事業者にとっては魅力的な国である。BPU社は、ウルグアイで単独企業としてはNo.1の食肉処理実績を有し、最新鋭の設備を備える工場で処理・加工した製品を中国、欧州及び米国などに輸出している。
畜産は同国の主要産業であることから、国として牛肉のトレーサビリティシステムを徹底しているほか、成長ホルモンや抗生物質の使用などを禁じている。そうした透明性や安全性は付加価値として認知されつつあり、同社グループは、BPU社の取得を通じて北米や欧州などの巨大牛肉消費市場のほか、食糧需要が急増するアジアなどの新興地域に対する食肉供給能力の増強を図りたい考えだ。